年金はちゃんと払った方がお得!

2019年に「老後に2000万円問題」が盛り上がったとき、多くの人がSNSで反応しました。


「今の年寄りは年金もらえて、自分はもらえないんでしょ。知ってた」

「これまで払った保険料返せ!」


こんな感じです。

しかしこれは大きな勘違いです。

たぶんこうした怒りをぶちまけた人のほとんどは「老後にかかるお金の全部が2000万円」だと思っているのでしょう。若い人が1000万円を超えるような金額を示されれば、そう感じるのも仕方ないことかもしれません。


しかしそもそも老後は2000万円ではまったく足りません。


老後にかかる数千万円のうち国が支給する金額はいくらか?

総務省家計調査年報によれば、年金生活をしている夫婦(高齢夫婦無職世帯という)の1カ月の生活コストは26万4000円とされています。65 歳でリタイアした女性の平均余命は24・5年です(男性より女性のほうが長いのでこちらの数字を使う)。


これを単純にかけ算すると7762万円となります。人生100年時代といわれるように、長生きする可能性は高まっており、仮に100歳まで引き延ばすと、老後にかかるお金の総額は1億1088万円になってしまいます。


老後の「全部」の話をすれば、実は2000万円どころではなく、7000万〜1億円を備えなければならないのです(金融機関が老後の準備をおどすとき、「老後に1億円」というのは全部を備えるという理屈です)。


しかし国のレポートでは自分で備えておきたい金額は「2000万円」といっているわけです。その差額は何か‥‥…といえば国の年金です。


「いやいや、国の年金が差額の5000万円になんてなるはずない」


こんな声が聞こえてきそうですが、実は老後の支出の半分以上を支えるのは、みなさんが信じていない年金制度からの収入なのです。


先ほど取り上げた家計調査年報でも、老後の生活コスト26万4000円のうち、19万2000円は社会保障給付(年金等)でまかなわれています。支出のうち72%は、実は国の年金でカバーされていることになります。


しかもこの19万2000円を24・5年でかけ算すると年金収入の総額はなんと5645万円です。実は7762万円かかる老後の生活費のうち5645万円もらえてしまうのが国の年金のパワーなのです。


国の年金はどんなに長生きしても死ぬまでもらえる

実際に老後を迎えてみると「自分の残りの人生は何年あるのだろうか」という不安を覚えます。残り10年なのか、25年くらいなのか、35年くらいなのか、それは誰にも分かりません。このとき老後の途中にまだ元気なのに貯金ゼロになるのは恐怖です。「10年で取り崩そう」と考えるのは難しいでしょう。


しかし私たちは「国の年金だけは何十年長生きしてももらい続けられる」という約束を国にしてもらえます。100歳になろうと110歳になろうと、年金額は隔月でずっと振り込まれるのです。


先ほどの例で100歳まで生きたら1億1088万円かかるといいましたが、長生きした分35年分もらうので、老後の年金収入も8064万円まで伸びます。


「納めた保険料を年金でもらえるのか」と気にする人は多いのですが、長生きしたとき納めた保険料以上になっても無条件で国が年金をくれるという約束があることのほうが、「平均として払った分もらえるか」より、私たちにとっては有利な条件ではないでしょうか。




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