まえがき より
社会からの逸脱を感じたときに

「思想」

この言葉を聞いたときにあなたは何をイメージするでしょうか。

ある人は、次から次へと髭もじゃのおじさんを思い浮かべるかもしれません。

またある人は、自らのうちに思想を抱くこと自体を、極めて危険なことだと
考えるかもしれません。

しかし、「思想」とはこのように日常とは縁遠いものや危険なものではありません。

なぜならば、我々が常日頃当たり前のように考えていることのすべてが、
何らかの「思想」の影響下にあるからです。

このことについては、大きく2つの角度から述べることができます。
 
1つは我々が行動するにあたり判断の拠り所とするものとしてです。

たとえば、「お金がたくさん欲しい」「結婚したい」「転職をしたい」など、
ありきたりな願望を持つことが誰にでもあるかと思います。

それらは、空っぽの心の中から錬金術のようにもくもくと湧いてきたものでしょうか。
おそらくそうではなく、社会で暮らす中で、
それを「良い」とする「思想」があったからでしょう。
 
2つ目は、世界における現象理解のために使用するものとしてです。

たとえば「資本主義」という言葉があります。

この言葉は我々日本人にとってその世界で生きていると自己認識する概念ですが、
少なからず過去の誰かの影響を受けています。

たとえば本を読んだことがなくても、
アダム・スミスやカール・マルクスの影響は避けられません。

それを裏付けるものとして、かれらの思想を読むと、
「それほど目新しいことをいっていない」という感覚を覚えます。

その理由は、かれらが凡庸だったからではなく、
それらを「当たり前のこと」と考えるほどに、
かれらの思想が我々の根底にあるからです。

このことは「保守」や「リベラル」などの政治思想の領域においても
同じことがいえます。

いずれにしても、我々は生まれてから「思想」を紡ぐ行為の繰り返しの中を
生きている
ということです。

本書は「思想」というものが、
実は極めて身近なものだと感じてもらうことを目的としています。

それを「名著」と呼ばれる書物を起点として実証してみようというのが、
これから行うことです。

取り上げた書籍の中には一見、あなたにとって無関係に思えるものも
あるかもしれません。

しかし、読み進めていただければ、遠くにあるように見える思想も、
むしろ我々の思考をより深いレベルで縛っていることを理解できます。


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『世界の思想書50冊から身近な疑問を解決する方法を探してみた
(北畑淳也・著)

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