残念な説明の特徴
相手の理解度を意識していない

なぜ、専門家の話は伝わりにくいのか

テレビのニュースなどに
「専門家」と呼ばれる方が登場することがあります。
彼らの説明は、果たしてわかりやすいでしょうか。

もちろん中には、池上彰さんのように
とてもわかりやすく説明する「専門家」もいらっしゃいますが、
多くの場合、難解でわかりにくい説明になってしまうことが少なくありません。

説明がわかりやすい人はテレビ局から重宝されるため、
そういう人の露出が多いというのもあるでしょう。

それを差し引いて考えると、専門家の大半は、
説明が伝わりにくい、と考えることもできます。

専門家の説明が、私たちのような素人、
つまり「専門外」の人たちに伝わりにくいのはなぜでしょうか。

そこには、いくつかの理由が考えられます。

・専門用語が難解で、理解しづらい
・話の前提となる知識が聞き手に不足している
・内容の厳密さや正確性に極度にこだわる

などが代表的なものとして挙げられるでしょう。

一言でいってしまえば、
「相手のレベルに合わせた説明ができていない」
ということです。

専門家の話がわかりにくいのは、
「聞き手がどういうレベルで物事を理解したいのか」を
見極められていないことが原因なのです。

どういう言葉なら伝わるか、
どこまで専門用語を使っていいのかなどは、

聞き手が何を知りたいと思っているか、
どの程度その話題に関連することを知っているか、で
まったく違います。

専門家同士であれば、
説明には厳密さが必要という共通認識があります。

専門用語に関する理解や前提知識についても、
お互いのレベルを認識した状態から会話がスタートしているため、
専門的な話が問題なく伝わります。

しかし、そうではない「専門外」の人たちと話すときには、
相手がどの程度の前提知識を持っているのか、
またどの程度の詳細さで物事を理解したいのかを
知っておく必要があります。

相手に関する情報がなかったとしても、
少し相手と会話したり、相手の様子をうかがったりして、
相手に応じて伝わる言葉や例を用いて話すことが大事になります。

相手の理解しやすいレベルに合わせて、
話の内容や伝え方を調整しなければ、
「情報をわかりやすく伝える」という
説明の目的を果たすことはできません。

たとえば、
コンサル業界の人と話しているときには通じる話を、
金融業や製造業などのクライアント企業の方々にお話しすると
まったく言葉が通じないということがあります。

これは共有されている知識や言葉ではないものを使って、
説明をすることによって引き起こされます。

ですので、クライアントに説明するときは、
いかに相手が理解しやすい言い回しや伝え方をするか、
が重要です
(反対に、クライアントの話を理解するためには、
 業界知識を集め、使われる用語を知ることが大切になります)。

同様のことは、日常生活においても頻繁に起こっています。

はじめて車を買いに行ったとき、
はじめて海外旅行をするとき、
はじめてフランス料理を食べに行ったときなどに、
お店の人や係の人の説明が不親切だったり、
わかりにくかったりしたことはないでしょうか。

説明が伝わりにくいのは、説明する人が
相手の理解状況をしっかりと推し量れていないからなのです。

あなたが、誰かに何かを説明するときには、
最初に相手の知りたい内容を考えて、
それに合わせて、
必要な情報を正しい順番で伝えていくことが求められます。


わざと難解にしている人もいる

あえて説明を難解にするケースがあります。

一般用語ではない用語を使うことで
「なんとなくよさそう」「正しそう」と
思わせるために使われることが多いです。

誇張した表現や、水増しした表現を使ったりもします。

本来もっとシンプルに伝えられるものでも、
あえて一癖ある表現を選択するケースです。

「タウリン1000咫廚
代表例といってもいいかもしれません。

栄養ドリンクなどでよく語られる
「タウリン1000咫廚蓮
これが十分に多いのかほとんどの人にはよくわからないはずです。

そもそもタウリンが
何にどのように効くのかもよくわかりませんよね。

パッケージやテレビCMなどで、
大々的に表示されているので、何か良い効果があるのだろう、
とユーザーは受け止めていますが、タウリンがなんであるかを
きちんと説明できる人は少ないでしょう。

そもそも「1000咫廚箸いΔ
すごい量が入っているようですが、
表記を変えれば「1g」ですから、
それほど多いわけではないようにも感じます。

こういうときに、おそらく専門家は、

「タウリンを継続的にマウスに投与した結果、
 体重1gあたり、〇咾療衢燭鬚靴疹豺腓函
 まったく投与しない場合で、××という違いが出た」

「マウスと人間の体重差を考えた場合、
 1週間以上、毎日タウリンを〇〇唹幣紂
 摂取することで××の効果が得られると考えられます」

というふうに説明することになります。

この話は「タウリン」という
「耳慣れないけれど、CMなどで聞いたことがあるので
 なんとなく体にいいという印象のある言葉」
に関する話題ですので、

専門性などを無視して「わかった感じ」になり、
「買ってみよう」と思ってもらえれば十分です。

この栄養ドリンクの例に関しては、
それらしく聞こえるというだけで、
十分に説明の目的を果たしているといえるでしょう。

むしろ、専門家の詳細な説明が入ると、
かえって伝わりにくくなる恐れがあるかもしれません。

しかし、
自分が誰かに何かを説明しようとする場合には、
相手の状態に合わせて、

「わかったつもり」で終わらせないように、
伝え方を調整することが重要です。

Point
説明する言葉や内容は、相手に合わせる意識を持つ

一番伝わる説明の順番
一番伝わる説明の順番
田中耕比古・著)

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