はじめに 
怒らない技術が手遅れの男女が急増中

本書を手にしていただき、ありがとうございます。

「怒らない技術」シリーズが刊行され、
8年の歳月が流れました。

おかげさまでシリーズ100万部を突破し、
「怒らないと決めただけで人生が変わった」と
多くの方から感謝の言葉をいただいています。

著者として、これほどうれしいことはありません。

その一方で、社会全体のイライラや怒りは、
この10年で高まっています。

本文のなかでさまざまなケースを紹介しますが、
男女間のトラブルは増えています。

私は「感情マネジメント」の講師をしているので、
「ケンカが絶えない」「相手に手を上げてしまった」などの
相談を受けることがあります。

イライラは時に暴力に発展し、
女性の4人に1人、男性の7人に1人が
配偶者から暴力を受けているとの調査結果があります
(2016年「内閣府」)。

反対にイライラや怒りがピークを超え、
関係が冷めきってしまい、
必要最低限の会話しかない業務連絡夫婦もいます。

全国の既婚男女748名に
「生まれ変わっても現在の配偶者と結婚したいか」
と聞いたところ、

「はい」は46・3パーセントで、
半数に届かないという結果になりました。

この数字を大きく下げていたのが50代、60代の女性でした。

男性は、どの年代においても
50パーセント前後と平均を保っています。

一方で、女性は20代の頃は
「もう一度いまの夫と」という人が多かったのに対し、
50代、60代になると32・4パーセント、
33・3パーセントと極端に下ります。

これまで家庭を顧みない夫との生活に不満をもちながらも、
「給料を稼いでくれるから」と我慢してきた妻が、
定年をきっかけに「もう面倒はみないから」
と宣言して、離婚してしまうこともあります。

いずれにしても
長い時間をともにするパートナーとの関係
がうまくいっていないと、あなたの人生は
アンハッピーなものになってしまいます。

そもそもなぜパートナーに対してイライラし怒るのでしょうか?

「もっと感謝してほしい」
「偉そうなこというくせに、家のことをまったくしてくれない!」
「上から目線でむかつく!」
「仕事で疲れてるのだから、労ってほしい」
「こんなに高いものを衝動買いするなんて信じられない!」
「毎晩、いったいどこで遊んでるの!」

こんなときにあなたは
「イライラしたり」「腹が立ったり」「むかついたり」
するでしょう。

でも、そこに
「イライラしない」「怒らない」
という選択肢はなかったのでしょうか?

これまで怒ってしまった場面を思い出してください。

すべての場面に、
「怒る」という選択肢と、
「怒らない」という選択肢があったはずです。

そして、自分で「怒る」ことを選んだために、怒ったのです。

私はセミナー参加者にこう言います。

「男女間にイライラはつきものですが、
 この感情を、あなた自身が上手にコントロールすることはできます。
 そうすることであなたの人生は変わります。
 幸せの成功曲線にのることができます」

そんな私ですが、もともと超短気な性格で、
30年近く前には「怒り」でマネジメントをしていたこともありました。

私は大学を卒業して営業会社に勤めました。

入社した頃から営業成績がよく、
24歳でマネジャーになりました。

そのとき私がやっていたのは、
「KKDマネジメント」でした。

KKDとは私の造語で、
「恐怖」「脅迫」「ドツキ」によるマネジメントです。

私は、1日中、怒鳴り散らしていました。

朝礼は、怒りを爆発させる場でした。

「何で売れないんだ、馬鹿野郎!」
「ふざけんな。ノルマ達成するまで帰ってくるな!」
「達成できなかったら、どうなるかわかんねえぞ、こら!」

部下を小突く。
部下に向かってホワイトボード用のマーカーを投げつける。
ゴミ箱を蹴っ飛ばす。

朝から晩まで恐怖、脅迫、ドツキを繰り返します。

いまならパワハラで問題になりそうですが、
これはこの会社の文化的なところも多少あったので、
私も新人時代からこのやり方で鍛えられてきました。

だから何の疑いもなく、自分もKKDをやっていたのです。

何より私はもともとひどく短気な人間でした。

子どもの頃から、何かあるとすぐに
「ふざけるな」「馬鹿野郎」と怒鳴り散らしていました。

いまから思うと、
それはビビリで、小心者であるがゆえでした。

人から自分の短所やあやまちを指摘されるのがイヤでたまらない。
それについて、きちんとした話し合いをする度胸もない。

だから自分に不都合な状況になりそうになるとすぐに怒りました。

しかし、私は、ある出来事がきっかけとなり変わりました。

それについては本文でお話ししますが、
私は仕事でもプライベートでも「怒らない」と決めました。

すると次々に成果が上げられるようになりました。

人生の限られた時間を
「イライラ」や「怒り」に費やすのは無駄です。

「怒り」という感情に支配されるのは愚かなことです。

不機嫌、イライラ、怒りといったマイナス感情が、
私たちの人生をどれだけつまらないものにしているか。

私は一度しかない人生を
幸せだと感じられるものにしたいと
心の底から思っています。

臨終の間際に、
「いい人生だった」と思いたいのです。

だから自分の幸せについて深く考えるようになりました。

私は若い頃、自分の幸せの形が曖昧でした。

そのときは、自分だけが幸せになることを考えていました。

イライラ、ムカムカすることや
アンハッピーな出来事を1つでもなくそう、
排除しようという発想でした。

ですがより真剣に考えると、
周囲を幸せにしていかないと、
自分は幸せにならないと気づきました。

人は起きている時間の80パーセントは
何らかの形で人と関わっています。

なかでも恋人、夫婦など特別なパートナーは
お互いに最も身近な存在であり、
自分が幸せになるために鍵を握る相手です。

怒りは身近な人ほど強くなる傾向があります。

NHKの『あさイチ』という番組が、主婦を対象に
「イライラの原因は何か」という調査を行いました。

多かった回答は、
「子ども」「夫」「自分」でした。

身近であればあるほど、
接触回数が多ければ多い人であるほど、
怒りは出やすいのです。

お互いがハッピーでいるためには
感情をコントロールする必要があります。

自分の感情を自分でコントロールできれば、
自分が変わり、パートナーが変わり、人生は変わります。

さあ、あなたも
「男と女の怒らない技術」
を学んでみましょう。

そして、できればパートナーにも
本書をお見せすることをおすすめします。


嶋津良智
男と女の怒らない技術
『男と女の怒らない技術』
(嶋津良智・著)

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