はじめに

あなたはこの本を読めばもっと金が稼げて、
もっと満足のいく仕事ができると期待して
この本を手に取ったことだろう。

営業について書かれた本を読むのは
これが初めてではないはずだ。

「読めば必ず営業のノウハウや秘訣がわかり、やる気が出る」
と謳った本をたくさん目にし、
実際に読んでもいるにちがいない。

毎朝、鏡に向かって何かを唱えながら
自分に喝を入れる方法もたくさん知っているだろう。

さまざまな謎めいた頭文字の意味や自己啓発のキーワード、
それらがもつという不思議な力についても、
すでに知っているはずだ。

どんなことを考えるべきで、
どんなことを考えるべきでないか、
そうしたことのプラスもマイナスもわかっている。

そして、
今頃は本ごとに食いちがうアドバイスに少々混乱気味、
といったところではないだろうか。

次から次へとそういう本を世に送り出す
提唱者や専門家など、
悪意のない人たちの仕事を奪うつもりはない。

その人たちも食べていかなければならないからだ。

しかし、よく考えてみてほしい。

あなたが今知りたいのは、
現実の製品やサービスがどうすれば今すぐに売れるかだ。

それなのにそういった本の著者のほとんどは、
自分の本以外に物を売った経験のない人たちだ。

プロの物書きか営業トレーニングの専門家かもしれない。

何週間か何カ月間、営業を経験した結果、
自分には実際の営業よりも別の才能があることに
気づいた人たちかもしれない。

なかには、百万ドル単位の不動産開発物件を
二年に一件くらい売って大儲けした人も
一人ぐらいいるかもしれない。

だがそういう類の営業は、
あなたが実際に携わっていて、
もっとうまくなりたいと思っているものとは
全然別のものだ。

そこが大事なのだ。

われわれのように、
日々生活のために物を売っている
営業マンとは違うのだ。

彼らは必要に迫られてやっているのではない。

本にはもっともらしいことが書かれているだろうし、
その本に支払った分くらいの元は取れるだろう。

しかし、彼らは、どんなに優秀だろうと、
やはりわれわれのような営業マンとは違うのだ。

だが、私はあなたと同じような営業マンだ。

私は乗用車やトラックを売ってきた。

新車だけを個人客に売ってきた。

大口の一括販売はせず、
新しい乗用車やトラックの新車だけを、
一台ずつ、顔と顔、腹と腹をつき合わせて、
あなたが売っている相手と同じような相手に、
毎日売ってきた。

あなたが売っているものは、
自動車、スーツ、住宅、電化製品、家具などだろうか。

来る日も来る日も売り続け、
数を売ってようやく儲けが出るようなものではないだろうか。

だとすれば、専門家が書いた本を読んで
直感的に私と同じ感想を持ったはずだ。

何かが足りない、と。

何が足りないのか、
あなたには本能的にわかっている。

それは、
身をもって現場を知っているわれわれの問題、
われわれの仲間、われわれの世界のことだ。

どうも彼らは、われわれのように
明日食べていくために日々
第一線で戦っているにおいがしない。

私の本はそこが違う。

他の本と違ってこの本が本当に役に立つのはそのためだ。

それは私が今のあなたと同じように、
毎日現場にいたからだ。

あなたがしていることを私もしていたからだ。

あなたが感じていることを私も感じ、
あなたが望んでいることを私も望んだからだ。

そして私は望んだものを手にした。

他にも世界一の営業マンと呼ばれた人たちはいる。

しかし、われわれとは違う種類の営業マンだ。

われわれのような営業マンの中では、私が世界一だ。

私の言葉を信じる必要はない。

嘘だと思うなら、
世界でもっとも権威のある
ギネスブックを見てみればいい。

私が、自分に都合のよいデータで
ナンバーワンだと主張する口先ばかりの人たちと違うことは、
大手監査法人デロイト・トウシュの監査によって証明されている。

ギネスブックで世界一の営業マンを検索してみるといい。

私の名、ジョー・ジラードが見つかるはずだ。

また、
『ニューズウィーク』、『フォーブズ』、
『ペントハウス』、『ウーマンズデイ』など
何百もの雑誌や新聞が私のことを取りあげている。

ここ何年かの全米ネットワークのテレビ番組で
私を見た人もいるかもしれない。

メディアが私を紹介するときには
ギネスブックに認定されているように、
決まって「世界一の営業マン」と呼ぶ。

では、自動車を売りはじめた一九六三年以降、
私の成績はどうだったか。

一年目に売ったのはたった二六七台だった。たった! 

その頃からもう暮らしていくのに十分な以上に稼いでいた。

その最初の年、
私は店一番の成績を挙げたと思う。

四年目の一九六六年には、
六一四台の乗用車とトラックを販売した。

この年に
「世界ナンバーワンの乗用車・トラック小売の営業マン」
になった。

そして、それから毎年
「乗用車とトラックの小売のナンバーワン・営業マン」
であり続け、毎年、一割以上、
年によっては二割も成績を上げていった。

景気後退、レイオフ、
長期ストライキのあった年でも、

それは続いた。

むしろ景気が悪いときほど頭を働かせ、
成績を上げた。

デトロイト周辺の自動車ディーラーが
週六日勤務から週五日勤務に変わったときも
トップの座を譲らなかった。

一九七六年は私にとって最高の年で、
コミッションによる総所得は三〇万ドルを超えた。

この数字を上回る人はそうそういなかった。

いたとすれば、
どこかの国の閣僚を三年かけて買収して
旅客機やミサイルを売り込んだ連中くらいだろう。

しかし、あなたや私が興味あるのはそういう商売ではない。

われわれはスキルやツールや経験や
実践を駆使して仕事をする職業のことを話しているのだ。

この仕事にどんなに熟達しても、
悩みの種や苛立ちが尽きることはない。

しかし、うまくいったときの経済的、
精神的な満足は、世界中のどんな仕事よりも大きい。

私がこれまでやってきたのも、
勝って勝って勝ち続けることによって得られる
収入や快感や満足が大好きだからだ。

あなたもそこそこ成功しているかも知れない。

マイホームや別荘、クルーザー、
それにマイカーも二、三台持っているかも知れない。

それでもここまで読んだら、
もっと上があると思いはじめたのではないだろうか。

その通りなのだ。

優秀な営業マンにふさわしい
プライドや満足はまだまだある。

むしろ、成功すればするほど望みは高くなるはずだ。

今のままで満足しているあなたは
まだベストを尽くしていない。

だから、このまま読み続けてほしい。

私流のトータルな販売システムは、
一年中いつも何かが育っている農園のようなものだ。

私のシステムでは、
種まきに似たことをたくさん行う。

常に種をまき、常に収穫する。

そして一台販売(収穫)したら、また別の種をまく。

ひたすら種をまき、収穫する。

これをどの季節も続ける。

これ以上の方法はない。私が保証しよう。

しかし、自分はどうやっても売れないし、
決して勝つことのできないダメ人間だ、
とあなたは言うかも知れない。

それなら、私があなたの上を行くダメ人間だった話をしよう。


人生の最初の三五年間、私は世界一の落ちこぼれだった。

高校は退学させられ、
その後も四〇余りの仕事を辞めさせられた。

軍隊は九七日しかもたなかった。

悪党にもなりきれなかった。

悪事は二度働いたことがある。

一度目は、少年拘置所で恐怖の一夜を過ごすことになった。
二度目は、証拠不十分で不起訴になった。

そして、ようやく仕事に就いて
わずかだが安定した収入も得ていたときに、
初めて手を広げようとして破産に追い込まれた。

それまで見たこともない多額の借金を抱えた。

私に本当のことを言う義理など
さらさらない相手を信用してしまったからだ。

そこから今の地位に
どうやってたどり着いたかというのが、
本書の内容だ。

この本を書いたのは、
立派な肩書きや学歴をもった傍観者ではない。

毎日、最前線で物を売ってきた本当の営業マンだ。

私は全国を回り、
他の営業マンに話をするようなときも、
売り込みをしていることを忘れはしない。

それは、私が教えることができるのは、
これまでやってきた経験があるからだと、
営業マンたちを納得させなければならないからだ。

世界一の営業マンになるまでのサクセスストーリーは、
私の大きな誇りである。

しかし、最大の誇りは、
現役の営業マンが私に会い、
私の話を聞いたことによって人生が変わり、成功し、
幸せで儲かる営業マンになった、
という手紙を受けとることだ。

最強の営業法則
『最強の営業法則』
ジョー・ジラード (著), スタンリー・H・ブラウン (著), 石原薫 (翻訳)

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