これからこうなる日本の税金、
暮らしに関わる新税の創設も


平成30年から変わること

◉──配偶者(特別)控除の見直しが行なわれています。
30年分以後の所得税について、
配偶者(特別)控除38万円の対象になる
配偶者の給与収入が150万円に引き上げられます。

一方で、配偶者控除を受ける人に対する
給与収入制限が設けられ、1120万円を超えると減額、
1220万円を超えると控除なしです(→P78)。

◉──「つみたてNISA」が始まりました
NISA(少額投資非課税制度)に加えて、
毎月、少額を積み立てて運用する
「つみたてNISA」の制度が1月から始まりました。

29年に制度が改正された
「イデコ(個人型確定拠出年金)」とともに、
運用益等が非課税になる制度が拡充しています(→P218)。

◉──たばこ税の増税が始まります
30年度改正で決まった、たばこ税の増税が10月から始まります。
紙巻きたばこは、3年かけて1本当たり3円の増税、
加熱式たばこも増税です(→P 198 )。

◉──「賃上げ税制」が強化されます
「所得拡大促進税制」(→P135)、
いわゆる「賃上げ税制」が強化されて、
賃上げと設備投資に積極的な企業は法人税が減税になる一方で、
30年度からは消極的な大企業は
優遇措置が受けられないという制度がスタートします。

大企業が一定以上の賃上げと国内設備投資、
教育訓練費の増額を行なうと、
最大で賃金増加額の20%の税額控除(→P130)ができるというものです。

中小企業は、一定以上の賃上げと教育訓練費の増額により
最大で賃金増加額の25%の税額控除になります。

一方、賃上げと国内設備投資に消極的な大企業は、
租税特別措置の適用要件が見直されて
研究開発税制(→P135)による税額控除などが適用できなくなります。

◉──「情報連携等投資促進税制」が創設されます
「情報連携」とは、AIやIoTなどの先端技術のこと。
そのためのソフトウェアの開発や設備投資をした企業は、
税制面の優遇が受けられるようになります。

取得価額の30%の特別償却(→P132)か、
5%または3%の税額控除の選択適用です(→P135)。

◉──中小企業の設備投資を促進する税制も創設されます
労働生産性が年平均3%以上向上するなど、
一定の要件を満たす中小企業の設備投資について、
固定資産税の特例措置が講じられます。

特例率は市町村によりゼロ以上2分の1以下、
集中投資期間(平成30年度〜32年度)限定の措置です。

◉──事業承継税制が拡充されます
中小企業の後継者が株式の相続や贈与を受ける場合の、
納税猶予の制度が見直されます。

今後5年以内に計画を提出し10年以内に承継する場合は、
100%の納税猶予に拡大です(→P173)。

また、後継者がいない場合、
M&Aによる事業承継をしやすくするため、
不動産の所有権移転登記の登録免許税と
不動産取得税が軽減されます。

◉──企業内保育所の税負担が軽減されます
企業内保育所(企業主導型保育施設)用の
資産を取得した場合に、減価償却費(→P132)を3年間、
12%または15%割増できることになりました。
これは、実質的な減税です。


平成31年から変わること

◉──国際観光旅客税が新設される予定です
観光立国実現に向けた基盤整備のためとして、
日本を出国する人に1人当たり1000円の
「国際観光旅客税」が課税されます。

2歳未満の子や、外交官などは非課税です。

31年1月7日以後の出国から適用されます。

◉──消費税の税率が引き上げられます
31年10月1日に8%から10%に引き上げられます。
同時に導入されるのが、消費税の「軽減税率」です(→P196)。

自動車取得税は同時に廃止されますが、
代わりに自動車税に「環境性能割」が導入されます(→P204)。


平成32年以後に変わること

◉──基礎控除、給与所得控除、公的年金等控除が見直されます
32年分以後の所得税について、
給与所得控除(→P90)と公的年金等控除(→P 74 )が
10万円引き下げられ、基礎控除(→P80)が同じ額、引き上げられます。

この振替えにより、
年収が850万円を超える給与所得者と、
年金以外の所得が1000万円を超える年金受給者は
増税になる計算です。

それ以下の人は、同額で変わりません。

自営業者などの場合は、
所得が2400万円を超えると増税になります。

◉──「酒税改革」が始まります
32年から38年にかけて税率が改正され、
発泡酒と新ジャンル、ワインの増税、ビールと清酒の減税により、
ビール系と清酒・果実酒系の税率がそれぞれ一本化されます(→P198)

◉──「森林環境税」が新設されます。
36年度から、地球温暖化対策や災害防止のために
市町村が森林を整備する際の財源として、
「森林環境税」1人当たり1000円が課税されます。

納税義務者は個人住民税均等割を課税されている人で、
個人住民税と同時の徴収です。
 
35年度までは、
東日本大震災からの復興などを目的として、
個人住民税均等割に計1000円が加算されていますが(→P107)、
この期限が終了した後も個人住民税の税額は変わらないことになります。

31年度税制改正での創設です。

平成31年の消費税増税により、
今後も他の税金に影響が及ぶことが予想されます。
来年度以降も、税制の改正に注目していきたいものです。
これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール 改訂新版4版
『これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール 改訂新版4版』
(梅田泰宏・著)


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