まえがき
▪パズルを解くことは論理力を鍛えること

近年、論理的思考(ロジカルシンキング)の
関連書籍が多数出版され、
ビジネスの必須スキルであるかのように、
当たり前に求められる能力になりました。

ところが、論理的思考は苦手だとか、
ロジックツリーだとか演繹法(えんえきほう)だとか、
難しそうな言葉が出てきて
よくわからないという方も多いでしょう。

もし、
それだけで避けているとしたら、
もったいないことです。

ついお勉強のように構えてしまいがちな論理的思考ですが、
基本はもっと簡単な、身近なところにあります。

たとえば、こんな会話をどう考えますか?
A「ショートケーキを買いに行ったんだ。それで、チョコレートケーキを買ったよ」
B「なぜ?」
A「甘いものが食べたかったからさ」

この、Aさんの言動を「ふむふむ、なるほど」と
何の疑問もはさまずに受け入れてしまう人は少ないでしょう。

なぜなら、論理的に考えておかしいからです。

当然ですが、ショートケーキは甘いスイーツです。

ですから、ショートケーキではなく
チョコレートケーキを購入した理由として、
「甘いものが食べたかった」では理由になりません。

これでは、Bさんは納得しません。

では、何と言えばBさんに「なるほど」と
思わせるセリフになるでしょうか。

少し考えてみてください。

おそらく
「チョコレートが食べたかった」
「なんとなく」
「10%割引だった」
などの理由が浮かぶでしょう。

こんな身近なことでも、論理的思考がなければ
まともなコミュニケーションがとれないことがわかります。

本書では、論理的思考を体感し、
身につけるための道具としてパズルを利用しています。

私はパズル作家として数万以上のパズルをつくり、
多くの思考パターンと向き合ってきましたが、
パズルは身近にあるエンターテインメントでありながら、
論理的思考を身につけるツールとして優れています。

なぜなら、パズルを解く際は
「理由」→「結論」という
論理的なステップを踏まなければならないからです。

「理由」は、今までに培ってきた
知恵の中から見つけださなければならず、
なおかつ論理的に矛盾がないことが必須となります。

もちろん、
これはほかのあらゆる問題を解くときと
同様のステップではありますが、
パズルはそれらの多くの問題がとらえやすく示されています。

しかも、遊び感覚で挑めるので、 
突飛な発想へ対する心のブレーキを外しやすくなり、
思考の幅は自然に広がります。

だからこそ、パズルを解くことで
論理的な思考力が高まるのです。

もしわからなくても、
答えを見てその論理をたどることで
新たな思考回路がインプットされます。

パズルが解けるからといって、
生活やビジネスにすぐに役立つとは
思えないかもしれません。

しかし、パズルを解く際、
私たちは自分が思う以上に脳のあちこちを活性化させ、
知恵をひねっています。

論理的思考ができるようになると、
仕事の効率が上がったり、
新しい発想を生み出せたり、
ミスを防ぐことができたりと、
身につけた人に多くの恩恵を与えます。


▪なぜ4000年もパズルは人々に親しまれてきたのか?

パズルは問題さえ用意できればどこでも、
何人でも楽しむことができ、それ自体が
論理力をはじめさまざまな能力を高めることから、
大昔から楽しまれてきました。

その歴史は紀元前にまでさかのぼり、
人々の知的好奇心を満たしてきたのです。

有名な魔方陣は
今から4000年前には存在した
とされています。

一見、複雑かつ無秩序に見えながらも、
論理的に整った美しさから、
作品にその姿を表現する芸術家も現れるほど
人々を魅了したといいます。 

古代エジプトの数学書にも
さまざまなパズル的な問題が掲載されていたようです。

時代をずっと進めていくと、
パズルもどんどんと進化を続け、

今も高い人気を誇る
クロスワードパズルやナンバープレースなど、
多くの人気者たちを生み出していきます。


■脳は誰でもアップグレードできる

さて、古来より知的好奇心を満たすツールとして
楽しまれているもので、ジレンマやパラドックスがあります。

ジレンマは「板挟み」という意味で、
身近な例では次のようなものがあげられます。

Aさんはダイエットを決意して、
甘いものを食べないと決めました。

しかしそんなときに、
家族が期間限定のAさん好みのケーキを買ってきました。

ダイエット中ですが食べてしまうか、我慢するか?

このようなジレンマは日常にもビジネスにも多数存在しますね。

「あっちを立てればこっちが立たず」という、
まさに板挟み状態の中間管理職の方もいらっしゃるでしょう。

次にパラドックスを見てみましょう。

たとえば、「この文章は誤りです」という
たった9文字の文章を考えてみてください。

きっと、矛盾した文章であると気がつくはずです。

もし、「この文章は誤りです」が真実ならば、
その文章は誤りのはずですが、
確かに誤りであるという真実を語ってしまっています。

反対に、「この文章は誤りです」が嘘ならば、
その文章は嘘をついているはずですから、
真実を語っていなければいけないはずです。

どちらを考えても矛盾してしまい、
一向に正しい方向に向かうことができません。

ジレンマとパラドックスとパズルは
頭を使って解くという点では共通しています。

それぞれの違いは、
悩みながら自分なりの答えを出すものがジレンマ、
矛盾が存在したり、思いがけない答えにたどり着いたりと、
受け入れ難い結果が現れるものがパラドックス、

論理的な思考で脳の全体を指揮し、
誰もが納得できる答えにたどり着く、
またその過程を楽しむものがパズルといったところでしょうか。

それぞれ、脳を活性化し、論理力を鍛え、
脳に多くの神経回路をつくりこむことができる点で優れています。

本書では、この中のパズルを掘り下げ、
そこからさまざまな能力を向上させられるように構成されています。

第馼瑤任蓮
「頭がいいとは何か?」を入り口に、
論理力にプラスすべき8つの能力と
7つの解法セオリーについて解説しています。

自分の脳の構造や癖を知り、
何が必要で何が苦手なのかを整理することができるでしょう。

第鯢瑤任蓮
実際にパズルに挑戦し、
脳に次々と新しい思考回路をインプットしていきます。

脳は、無数の神経を網の目のように張りめぐらせて、
そこに電気信号を送り込むことで思考やひらめきを可能にしています。

新たな思考回路を身につけることで、
神経の網の目を物理的に増やし、太くしていきます。

そして本書の最大の特徴は、
思考回路(チャート)を視覚的に追うところです。

答えまでの道筋はもちろん、
間違った道筋も記されていますので、
自分がどこでつまずいたのか一目瞭然になります。

ぜひ、本書を読み、
パズルに挑戦することで、
あなたの脳をアップグレードしてください。

論理的な人の27の思考回路
論理的な人の27の思考回路
(北村 良子・著)


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