「会計ブロック」と「似顔絵分析」で誰でも決算書が読めるようになる

あなたは、初めて自転車に乗れたときのことを覚えていますか。  

ご両親や補助輪の助けを借りながら、
おそるおそる乗っていたのが、
一度ひとりで乗れるようになれば、
乗り方を忘れることはなかったはずです。  

ゴルフやテニスのようなスポーツでも、
コーチの一言のアドバイスで、
みちがえるほど上達した経験をお持ちの人も多いでしょう。  

決算書の読み方にも、同じようなコツがあります。

そのコツを知らずに、
自己流で学び続けるのは効率的ではありません。  

決算書を読むために経理部門の人々が身につけている
「簿記」や「仕訳」の知識が 必要と思われる人が多いのですが、
経理知識がゼロでも決算書は読みこなせます。  

決算書を読むことも、自転車に乗ることも、
一度できるようになってしまえば、なんでもないものですが、
そのコツを言葉で表現しようとすると別の難しさが生じます。  

できてしまえば簡単なことでも、
それをできない人にわかってもらうためには
様々な工夫が必要です。  

優秀なコーチはコツを知っているだけではなく、
そのコツを伝えるための独自の方法論を持っています。  

本書では、
「会計ブロック」と「似顔絵分析」という独自の手法を用いて、
「決算書 の読み方」と「会計の使い方」をお伝えしていきます。


決算書が読めるとはどういうことか?

では、「決算書が読める」とか、
「会計が使える」とはどのような状態を指すのでしょうか? 

本書では、それを以下のように定義します。

・会社の状態がわかる  
・自社における改善策がわかる

まず、「会社の状態がわかる」とは、
決算書を見ることによって、
その会社の特徴をつかめるということです。

決算書は、会計知識のない人には、
単なる数字の羅列に過ぎませんが、
会計知識を身につけることで情報の宝庫に変化します。  

さらに、会社の持つ財務上の特徴は、
利点と欠点を同時に併せ持ちますから、
その会社の現状において、利点と欠点の
いずれの影響が大きいかを判断することが重要になります。  

次に、「自社における改善策がわかる」とは、
会社における財務上の欠点を明らかにするだけではなく、
欠点を改善するための具体的な方法を見つけ出すということです。 

当然ですが、発見した改善策を適用するのは、
他社ではなく、あなたがお勤めの会社になります。  

改善策を決定するためには、
個々の従業員の行動が決算書にどのような影響を与え、 
その結果、決算書がどのように変化するのかという
「決算書の動的な変化」を理解する必要があります。  

本書では、この「決算書の動的な変化」を利用するために
「会計ブロック」という 手法を用いて説明していきます。


決算書は似顔絵だと考えればいい

会社の状態がわかるというのは、
その会社の特徴をつかむことです。  

特徴をつかむためには、
全体の印象を把握することを優先し、
詳細部分については 後から検討していけばよいのです。  

しかし、いざ決算書を目にすると
「○○引当金」や「○○準備金」といった個別の科目に
目がいってしまうため、全体の特徴をつかむことは容易ではありません。

物事の全体をとらえ、
その特徴を探し出す技術として「似顔絵」が参考になります。

似顔絵というと『週刊朝日』誌で連載されている
「山藤章二の似顔絵塾」が有名です。

個人の象徴的な一部分を抽出することで、
似顔絵として完成させる投稿者の作品は、
芸術の域にさえ達しています。

このような似顔絵を見ていると、
似顔絵を描くには専門的な技術と高度なセンスが
必要に感じられます。

一方、テレビ東京の番組
「TVチャンピオン」似顔絵職人選手権で優勝した
イラストレーターの小河原智子氏は、
誰でも簡単に似顔絵が描ける方法を紹介しています。

小河原氏によれば、初心者の方であっても、
似顔絵を数枚描くと、その中に似ているものと
似ていないものが混在してくるそうです。

似顔絵を描く技術に変わりはないのに、
なぜ、違いが生じるのでしょうか。


個別の項目にとらわれると、決算書はいつまでたっても読めない

それは、似顔絵が似ているか似ていないかを決定する要因が、
顔のパーツ(目、鼻、 口など)のポジションにあるからなのです。  

個々のパーツを詳しく細かく描くのではなく、
各パーツは単純な表現でも、
各パーツ同士の配置に着目することで顔の特徴が表せます。  

小河原氏は具体的に、人の顔の基本ポジションを
「上型」「下型」「内型」「外型」「平均型」の
6つに区分しています。

たとえば、いわゆる童顔と呼ばれる顔は
「下型」に属するので、目、鼻、口を顔の下に配置し、
おでこを広めにすることで子供の顔を表現できます
(似顔絵の技術の詳 細については、小河原智子氏の著作
『だれでもカンタン!「ポジション式」似顔絵入門』
河出書房新社刊をご参照ください)。

実は、決算書から各社の特徴を見つける方法も似顔絵と一緒です

決算書における主要パーツの位置によって
会社の特徴は決定してしまうのです。

したがって、「○○引当金」や「○○剰余金」といった、
個別の項目にいくら詳しくなっても、
全体の配置を読みとれない限り、
決算書を読めるようにはなりません。

また、どのような趣味でも、
一度コツがわかってしまえば、
後は経験を積み重ねることによって、
技術はますます上達していきます。

似顔絵を描くのも、
顔のパーツの配置を意識しながら
多くの人の顔を描いていくうちに、
各パーツを描く技術も増していくでしょう。

決算書も同様に、まずは特徴をつかむコツを理解しましょう。

そのコツを使って様々な会社の決算書を見ていくことで、
おのずと個々のパーツである
「引当金」や「減価償却」の意味がわかってくるのです。
経理の知識ゼロでも決算書が読める
経理の知識ゼロでも決算書が読めるようになる本
(岩谷誠治・著)


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