声の変化
今のあなたの声は「本当のあなたの声」ではない

「自分の声質は生まれ持って備わったものだから、
今さら変えようがない」

こう思っている人は、今、しゃべっている声が
本当の自分の声だと勝手に思い込んでいます。

でも、それは思い違いもいいところ。

今、しゃべっているあなたの声は
本当のあなたの声ではない。

あくまで後天的なものであると断言しておきます。

考えてもみてください。

私たちは誰もが、この世に生を受けた瞬間、
オギャーと病院中に響きわたるような
元気な産声を上げて生まれてきました。

純真無垢でハリのある声です。

でも、5年、10年と経つにつれ、
声の出し方も変化していきます。

大きな声でしゃべるようになる人もいれば、
小さな声でしゃべるようになる人もいるといったように......。

その1つの大きな要因として
「生まれ育った環境」が関係しています。

たとえば、広々とした田舎で生まれた人は、
お昼時ともなれば「ご飯だよ〜」と、
屈託もないのびのびとした大声で、
農作業をしているおじいちゃんを呼びに行きます。 

そういう大きな声が出しやすい環境で育てば、
おのずと普段しゃべる声も大きくなります。 

これに対し、家が密集している都会で生まれた人は
「そんな大きな声を出したら近所迷惑でしょう。
苦情がきたらどうするの」と家族から言われ続けるため、

自然とふだんからしゃべる声も小さく、か細くなります。

もっと極端に言えば、両親が共働きのため、
いつも留守番。

友達とほとんど遊ぶことなく、
いつも独り部屋で過ごしていたらどうなるか。

推して知るべしです。

つまり、生まれた瞬間の産声は同じであっても、
生まれ育った環境によって、
声の質は良くも悪くも変わっていくのです。


声とストレス
今のあなたの声は
これまでの人生によって変わってしまう

声の変化は生まれ育った環境だけにとどまりません。

たとえば、生まれ育った場所が田舎で、
大きな声でしゃべる人であっても、
中学に進学して、そこでもし、
いじめにあったらどうなるでしょう。

おそらく、いじめにあったことがトラウマとなり、
声も小さく、暗く、か細くなったりするかもしれません。

人によってはモゴモゴと
こもるような声の性質になることもあり得ます。

あるいは、
学生時代は順風満帆にやってこられたとしても、
社会人になったとたん、連日のように上司から

「なんだ!  この営業成績は!」
「きみは会社の役に立っていないな」
というような罵声を浴びせられ続けたらどうなるでしょう。

ストレスは溜まりに溜まり、自信も喪失。

声のハリはなくなり、これまた小さく、
暗く、か細くなり、ついにはストレスで
声が出なくなることもあるのです。

もちろん、逆のケースもあります。

どちらかと言うと、
暗くて、モゴモゴとこもる声だったのに、
少年野球の監督を引き受けたとたん、

大きく、ハリのある、トーンの高い声に変わった
という人が私の身近にいます。

おしなべて言うと、
今あなたが発しているその声は、
これまでの人生の現れなのです。

小さな声だとしたら、か細い声だとしたら、
暗い声だとしたら、モゴモゴとこもる声だとしたら......

それはストレスやトラウマによる
爐い燭゙ら〞以外の何ものでもないのです。

そう、今のあなたの声は本当のあなたの声ではない。

本当のあなたはもっともっと素晴らしい声をしている。

他人を魅了するだけの声質を持って生まれてきた。

しかも、本来の素晴らしい声、
他人を魅了する声質は、
これから述べるちょっとしたトレーニングで、
いとも簡単にフィードバックできるようになる。

まずはそのことに、ぜひとも目覚めてください。


間違った声の出し方
「声」にマニュアルは必要ない!

多くの人は、自分の今の声が
本当の自分ではないという真実に気づこうとはしません。 

いや、この真実を惑わそうとするものに
妨害されているといったほうが正解でしょうか。

たとえば、就活生を対象にした
面接の受け答えのマニュアルがその典型です。

マニュアルの中には、
「声のトーンは2音高くしなさい」
「3000ヘルツの周波数の音を含む声を出すように努めると、
通る声になり、面接官の印象も良くなる」

といったように、
全員に画一的な指導をしているものもあります。

でも、そんなことをしても、
いい声なんか出せるはずがありません。

声帯の長さも、大きさも、骨格も
人によってまちまちなので、
声のトーンは人それぞれ違うのが当然だからです。

なかには
「胸を張って顎を引いて、硬直して真面目そうに話しなさい」
とレクチャーするところもあります。

これなどは私に言わせれば言語道断もいいところ。

就活生にしてみれば、
面接に臨むだけでも緊張します。

しかも、面接官に自分をアピールしなければなりません。

まさにドキドキの連続。

そんなとき、胸を張って顎を引いて、
硬直して真面目そうに話したら、どうなるか。

心身ともに硬くなり、
声が出づらくなるのは目に見えています。

だから、そういう情報に惑わされている就活生に対して、

私は
「胸を張って必要以上に 顎を引くことなんかありません。
姿勢の重心を足の親指にそれぞれしっかりと乗せて
前に置いたほうが自然体でしゃべれるようになりますよ」
とアドバイスするようにしています。

つまり、マニュアルに固執することなんかないのです。 

100人いたら100通りの声の出し方があるのです。 

だから、極端な話、大きな声であっても、
多少口ごもり気味でもいいのです。 

それも、その人の個性。

個性を生かした形で、自分らしくストレスのない状態で、
心のバランスと調整を図りながら、
自分にとって一番好ましい声を出すように努める。

これが もっとも大切なことなのです。
話し方は「声」で変わる
『話し方は「声」で変わる』
(島田康祐 ・著)


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