まえがき  
「安倍おろし」の裏側にあった官僚たちの甘い汁
 
モリカケ疑惑、あるいは
国家戦略特区の私物化疑惑が取り沙汰され、
安倍政権が揺れに揺れた2017年。

この問題の本質は何だったのかと言えば、
安倍政権と中央官僚との暗闘です。

官僚たちは、安倍政権が推進する
規制改革をとにかく気に入りません。

なぜかと言えば、
規制が取り払われるたびに、
彼らの天下り先が削られていくからです。

それは国家戦略特区にかぎらず、
政府や自治体の施設運営権(コンセッション)の
売却についても言えます。

規制対象から外れ、あるいは
運営権が民間に譲渡されれば、
すなわち天下り先の消滅です。

財務省を中心とする中央官僚組織は、
なぜ民間に隠然たる影響力を持っているのでしょうか。

一般に、その力の源泉は、予算を握り、
業法や業界規制で民間企業を
監督していることにあると考えられていますが、
じつは天下りシステムにも仕掛けが隠されています。

有力な民間企業に天下った元官僚たちが、
そこで中央省庁とのパイプ役を務めることは
よく知られています。

パイプ役とは、所属する会社に
利益を誘導することですが、それは同時に、
中央省庁が会社に対してより大きな影響力を
行使できるようにすることでもあります。

つまり、天下りは中央省庁の影響力と
利権を拡大するシステムのひとつなのです。

このシステムを壊すことがどれほど大変なことか。

だから「岩盤規制」という言葉が使われるわけです。

モリカケ疑惑では安倍首相の脇が甘いという
謗りは免れないかもしれませんが、
それ以上に注意を向けるべきは、
官僚がどのような手を使って抵抗しているかということでしょう。

テレビや新聞が伝える事実を一面的に理解するだけでは、
政治の世界の真相を探ることはできません。
 

安倍政権に待ち受ける本当の「国難」  

モリカケを材料にした安倍おろしは、
解散総選挙でひとまず幕を下ろしました。

自民党が圧勝することになり、
また民進党の崩壊というオマケまでついてくる
結果になりました。

安倍首相は本当に強運の持ち主です。

緊迫する北朝鮮問題、中国の我が物顔の海洋進出、
あるいは複雑怪奇で不穏なサウジアラビア情勢など、
世界はたくさんの大きな問題に直面しています。

そのいっぽうで、中国の「一帯一路」に象徴される
アジアのインフラ整備が動き始めました。 

「一帯一路」の沿線には、
鉱物資源と石油資源の豊富な国がたくさんあります。

そうした 国々にインフラが整備されるということは、
世界に豊富な資源が供給されることにほかなりません。

と同時に、それは一帯一路を主導する中国が
世界の資源配分に大きな影響力を持つことをも意味しています。  

理由は第4章で述べますが、
アメリカが世界の盟主の座を中国に譲り渡すという
シナリオは、私はあり得ないと考えています。

とはいえ、世界の資源配分に影響力を持つならば、
中国は超大国として振る舞うようになるでしょう。

世界のパワーバランスは大きく変化せざるを得なくなり、
そう遠くない将来に、世界再編が起こりそうな雲行きです。

いま日本で集団的自衛権の行使が許容され、
武器輸出が解禁され、さらに改憲問題が
俎上(そじょう)に上っているのも、
こうした世界情勢と無縁ではありません。

世界が 世紀の枠組みから脱却し、
新しい枠組みに移行することはいいとしても、
主要国はまだ共通の次なるビジョンを持てないままです。

それゆえに世界は秩序を失い、
いっそう不安定化しています。

とすれば、日本が主権国家として
備えを強化するのは当然のことだと私は思います。
 

ついに本格的に乗り出す、財政政策への大勝負  

また、日本は世界一の高齢社会を迎えていますから、
それを上手に乗り越えるための国内投資を
進めていかなければいけません。

対象は、国土強靭化をはじめ、
次世代社会を構築するためのインフラです。

その資金はどうするのか。  

問題はそれですが、どうやら安倍政権は
とっておきの手を用意していると映ります。

その点の私の読みは第6章で詳しく説明しますが、
おそらくこれから「金融専門家会合」が開かれると予想します。

そこで行われる議論を踏まえて、
政府と日銀は新しいアコード(政策協定)を結ぶでしょう。

つまり、安倍首相は2018年に
相当に思い切った財政政策を打ち出すつもりです。  

いっぽう、2018年は日銀の黒田総裁の任期がやってきます。  

そろそろ後任人事が取り沙汰される時期ですが、
私のもとには風の便りで人事にまつわるさまざまな情報が
寄せられてきます。  

その中の最有力は、黒田総裁が任期を2年延長して
続投するというものです。

物価目標2%達成をなかなか実現することができず、
はっきり見通せない状況がつづいていましたが、
2年延長という話が出ているところを見ると、
どうやら2年以内の達成に目途が立つ予定ということでしょう。

とすれば、おそらく2018年は
物価が継続的に上がり始める最初の年になります。

それに連動する形で、
賃金の上昇も始まるに違いありません。  

その結果、何が起こるかと言えば、
「日本経済の1人勝ち」です。
 

予測的中! 日経平均3万円が足早にやってくる  

私は前作で、
2020年までに日経平均は3万円になる、と予想しました。  

ところが、どうやらその予想は早まりそうです。

2018年に達成するかもしれないし、 
遅くとも2019年早々には達成するでしょう。  

私は最近、気が早いことを百も承知で、
晴れた日には4万円が見えると言っています。  

相場の世界には、
「半値戻しは全値戻し」という経験則があります。

株価が高値から大きく下がっていたとしても、
その下げ幅の半値を戻すほど相場が強ければ、
株価はやがて元の高値に戻りますよ、という意味です。

1989年12月29日の歴史的高値3万8915円87銭から
2009年3月10日の安値7054円98銭まで、 
20年間にわたる下げの半値戻しは2万2985円です。

その2万2985円というきわめて強力な心理的節目を、
本書を執筆中の11月9日にあっさりと上抜いてしまいました。

経験則から言えば、日経平均株価の上昇は1989年の
歴史的高値3万8915円87銭への全値戻しを試す展開になります。

それを占う意味でも、
2018年の年明けから3月までの安倍政権と
日銀の動きには要注目です。

そのとき大胆な金融財政政策を打ち出すとすれば、
4万円は幻ではなくなります。

おっかなびっくりで大して市場に参加していない日本の投資家も、
こぞって日本株の上昇を追いかけるようになるでしょう。
 
私は2018年も、強気も強気、大強気です。

2018年1月
今井 澂

日経平均3万円 だから日本株は高騰する!
『日経平均3万円 だから日本株は高騰する!』
(今井 澂・著)


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