カネボウ化粧品による白斑被害は
起こるべくして起こった
 
祖父が始めた美容大学(現美容科学講座)は、
化粧品業界に携わる一方で、
プロのための勉強の場を提供しようと
はじめたもので、
かれこれ60年が経ちました。

自社で取り扱っている製品とは一線を画し、
一般的な化粧品の原料、つくり方、栄養学、
頭皮や皮膚科学を勉強するものですが、

こうした講座をはじめた理由は、
本質をとらえた美容法があったとしても、
ユーザーに知識が行き届いていなければ
美容法を正しく続けられないからです。

たとえば、

「敏感なお肌を守るために」とか、
「少しでもきれいな肌に」。

どちらも正しい美容法でしょう。

では、実践するために、
みなさんはどんなクリームを選びますか?

「とにかく添加物、防腐剤なんて絶対ダメ!
 安心安全なオーガニック」

「敏感肌を研究!
 セラミド不足を補うから、うるおいが違う」

「売り上げナンバーワン!
 マイナス10歳肌を実感!
 口コミ評価4・85 ★★★★☆」

まるで、掃除用洗剤を買うときと同じように、
美肌に効果がありそう、
肌によさそうだ、といった
直感で選んでいませんか?

もしかしたら、
有名な化粧品口コミサイトをサーチして
決めているかもしれません。

化粧品は使用されている成分が
表示されていますが、
食品と比べても原材料が難解で、
良し悪しの判断が難しいものです。

私は化学科を卒業していますが、
そうしたリケジョにとっても同じ状況です。

なぜなら、化学の世界では
アメリカでも日本でもチリでも通じる
共通の名付けルールがありますが、
化粧品原料の名前はノールール。

肌にいいのか悪いのか、
名前からは見当もつきません。

まるでわからない日本酒やワインを
選べと言われているようなもの。

かろうじて知っている銘柄が
いくつかあるくらいで、
そもそも、「おいしいお酒」の定義自体、
わからないように、

「肌にいい化粧品」とはどんなものなのか、
みなさんわからないのです。

「おいしいお酒」は人によって
異なるかもしれません。

ワインであれば、重いものがいい人もいれば、
口当たりが軽いものがいい人もいるでしょう。

美容の世界では、
「シミ、シワ」をとるのに
いくつも方法がありますから、
「○○式美容術」といった書籍が、
山ほど書店の棚を占領しています。

これから私がお話しするのは、
明日にもシミやシワをなくして
美しい素肌を得ようという方法ではありません。

20年、30年、
若い方なら50年続けた先の肌を考えるものです。

2013年、カネボウ化粧品による、
美白化粧品の白斑被害がありました。

この商品にかぎらず、現在メーカーが認めている、

「化粧品の原料によっては
 皮膚の細胞にダメージがある」

という危険性について、
私たちは、事件が起こるずっと前から
講座でくり返し説明してきました。

今回被害が発覚する8年も前に、
まさに、「美白化粧品」を取り上げて、
父が問題点を指摘した記事も手元に残っています。

皮膚が入れ替わるには少なくとも1か月、
人によってはその倍以上かかりますから、
今日明日きれいになる方法と、

長期的に(私どもは本質的にと考えていますが)
きれいになる方法は違ってきます。

実は、長期的な視点で
きれいになることにとって大切なのは、
オーガニックか無添加か、
ということが問題なのではないのです。

明日すぐにきれいにならなくても、
1か月、2か月と続けていくうちに、
肌の変化は十分に感じられます。

続けていったのち、
それは大きな違いとなって現れます。

焦らなくて大丈夫です。

本質的なポイントを抑えることは、
それほど難しいことではありません。

私たちがお伝えしている美容法を
半世紀以上続けてこられた
80代、90代の健康で美しい素肌を
見てきていますから、
私は安心してそう言えるのです。


たいていの化粧品に入っている
「浸透剤」が肌を老化させている 

本書で詳しくお話ししていきますが、

化粧品の成分が作用できるのは
角質層という皮膚の
ごくごく表面までにとどめる、と
薬事法で定められています。

しかし、ほんとうにシミをとったり、
シワをとったりと効果を発揮させるには、
成分を皮膚のもっと深いところ、
「内部にまで浸透」させないといけません。

たとえば、目元クリームや美容液では、
成分が肌の内部にまで浸透することで、
ぷっくりした肌になります。

ですから、たいていの化粧品は、
薬事法で定められた基準を超えて、
化粧品の成分がじっくり肌の内部に浸透する
処方になっています。

そうした肌を若返らせるとうたう
化粧品を使ううちに、
次のような症状が出たことはありませんか?

「シワが目立たなくなるクリームを
 使いはじめたら、冬場の乾燥がひどくなった」

「美白化粧品を使っていたら、
 シミができやすくなった」

「最近、すっぴんになると
 肌の色がワントーンくすんでいる。

 そういえばBBクリームや
 CCクリームみたいな、
 1つで化粧水とクリームと美容液を兼ねる
 化粧品を使っていた」

そうです。

たしかに浸透剤によって
化粧品の効果は発揮されるのですが、
そうした化粧品の作用は、違った形で、
みなさんのお悩みを増やしてしまうのです。

困ったことに、
美白やシワとりなどの機能をうたわない商品だから
浸透剤が入っていないということではありません。

「敏感肌用化粧品を使っていたら、
 敏感肌用化粧品以外使えない肌になっていた」

「オイルクレンジングや
 オイルシャンプーをはじめたら、
 弱肌になった気がする」

「美容液を使っていたら、
 肌の表面はしっとりしているけど、
 肌の深部は乾燥している感じがする」

浸透剤は乳化剤ですから、
「油と水を混ぜる力が強い」という
性質を持っています。

ですから、
成分を肌内部に浸透させる目的ではなく、
油と水を混ぜるためにも使用されています。

乳液などは、油と水を浸透剤で混ぜることで、
サラサラしたテクスチャーを実現しています。

乳液などによって、
肌に浸透剤が触れるとどうなるでしょうか?

人の皮膚にはバリア機能といわれるものがあり、
肌はおもに油によってコーティングされ、
外部の刺激から守られています。

化粧品に配合された浸透剤は、
肌を守っている油まで溶かしてしまうのです。

そうした結果、
きれいになろうと思って使った化粧品によって、

わたしたちの肌は、
シミ、シワ、乾燥、敏感肌、弱肌といった悩みを
抱えるようになってしまうのです。

浸透剤によって、皮膚のバリア機能が弱まると、

「乾燥肌になり、
 肌の油分も水分も流出するのでシワが増える」

「肌の内部や表面から油が抜けてスカスカになり、
 刺激に弱い敏感肌になる」

「成分が肌の奥深くに入りやすくなり、
 成分が刺激となってシミができやすくなる」

といった症状が現れます。

あなたのお肌はいかがですか?


オーガニック化粧品はほんとうに肌にいいのか?

オーガニック化粧品やノンケミカル化粧品など、
自然派化粧品といわれる化粧品が増えています。

こうした商品は欧米で流行りはじめ、
2001年に日本の薬事法が改正されたことで、
輸入しやすくなり、
日本国内でも一気に増えました。

欧米人はシミに対して、
とてもおおらかということをご存じですか?

日照時間が少ない地域が多い欧州では、
夏にリゾート地でしっかりと肌を焼くことが
ステイタスなのです。

彼らにとって、夏に黒い日傘をさして、
手袋をして、帽子をかぶる日本人の姿は、
大変滑稽に見えます。

実際、

「なんであんなことをしているの?
 意味がわからないし、変な格好しているよね」

と言われています。

リゾート地で日傘をさしているのは、
日本人やほかのアジア人だけなのです。

オーガニック化粧品では、
植物のもたらす美肌効果がうたわれますが、

実は、植物には
「植物毒」といわれるものがあります。

薬が、薬として効果を発揮するときもあれば、
ときに毒にもなることもあるのと同じで、
美容作用があるととらえることもできるし、
植物毒の刺激でシミになる、
ということだってあるのです。

欧米人は自然の植物がもつ毒によってつくられる
シミも、あまり怖れません。

もともと、
浸透剤のような成分についても、欧米で開発され、
化粧品に使われるようになりました。

ですから、浸透剤の使い方についても、
とてもおおらかなのです。

欧米は日本と違って乾燥が厳しいですから、
肌のバリアを壊してでも、
保湿成分を肌内部に浸透させたほうがいい、
という考えなのです。

肌のバリアを壊すと、刺激に弱くなります。
肌はしっとりしても、シミになり、
バリアが壊れているので、
肌の油分や水分を保持することができなくなり、
結果的に肌の乾燥が進みます。

シミをつくりたくないと思う日本人が、
シミを気にしない文化を持つ
海外の化粧品を使うのは、
そうとう化粧品について見る目がないと
難しいのが現実です。

つまり、オーガニック化粧品だからといって、
肌にとって安全安心とはかぎらないのです。


化粧品成分が肌内部へ浸透することを
なぜ禁じているのか?

CMをよく見てください。

「ナノコラーゲンだから皮膚に浸透して」

とか、

「美容成分がしっかりと浸透して
 目元にハリがでます」

といったテレビや新聞の広告でも、
下の方に必ず※印で

「化粧品が作用するのは角質層までです」

といった文章が、
とっても小さな字で書いてあります。

それは角質層よりも深く
内部にまで入ると書いたら、
薬事法に違反してしまうからです。

どうして、日本の法律では、
化粧品の成分については角質層までの作用しか
許していないのでしょうか?

化粧品の成分を肌の内部まで浸透させることが
安全ではないと考えているから、
法律で禁止しているのではないでしょうか?

まずは理由を考えてみることです。

その第一歩が踏めれば、少なくとも、
いまより美肌は手に入りやすくなります。

「まるで脱法ハーブね」と
笑いながら読み進めていただき、

化粧品メーカー各社がどういう考えやポリシーで
製品づくりをしているのか、
姿勢だけでも見極められるようになれれば、
成分1つ1つがわからなくても
美肌を手にすることができるようになれます。


「3つ」を知っている化粧品メーカーを選ぼう

化粧品を選ぶには、
メーカーが次の3つのことを知っているか
確認してみましょう。

・「肌のバリア機能を守る方法」を知っているか?

・化粧水やクリームの
 「本来の目的」を知っているか?

・よい成分をてんこ盛りするのではなく、
 「肌の環境を整える方法」を知っているか?

摩訶不思議な化粧品業界ですから、
化粧品をつけているつもりで、
肌にウソをつけていることにもなりかねません。

売れ筋の化粧品と
肌のためになる化粧品はまったく違います。

本書では、ご自身で肌のためになる化粧品を
選べるようになることを目指します。

美白化粧品や保湿化粧品、
オーガニック化粧品に頼らなくても、
狎気靴ぜ蠹瓩鬚垢襪海箸
美肌を実感される方がほとんどです。

とくに乾燥肌や加齢によるといわれる
くすみなどは改善することが多いものです。

もちろん1〜2か月はかかりますが、
確実に美肌になっていきます。


美肌を手に入れる、たった「3つのポイント」

美肌を手に入れるポイントは次の3つです。

・「強い浸透剤が入った化粧品」を避けて、
 皮膚のバリア機能を強くする

・肌のバリア機飽が弱まるときに
 使用するメイク落としは、
 「水で洗い流せるもの」を使わない

・健康なバリア機能のある肌に戻ったら、
 「適度な刺激」を肌に与える

それでは、具体的に1つ1つ
ご説明していきたいと思います。

本書を読み終えたとき、
もう一度このページに戻って来てみてください。

きっと化粧品のウソもホントも
お見通しになっていることを実感されるはずです。

ウソをつく化粧品
ウソをつく化粧品
小澤貴子 (著)


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