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知的社会人に必要な「知性」「教養」「創造力」を
同時に身につけるシンプルな技

私は職業柄、常に本とともに過ごしています。

文献学者は、文章や言語を扱う学問を行なうので、
本と接しながら仕事を進めるからです。

こういった背景もあり、読書が好きになり、
研究のための本だけではなく、
あらゆるジャンルの多くの本にかじりついてきました。

だからといって、私が他の人と比べて
読書にストイックに向き合っているわけではありません。

ただ、読書のコツのようなものは
磨かれていると考えています。

「読書をして、社会人としてのレベルを底上げしたい」
「読書の習慣をつけたい」とよく相談されるので、
本書ではそれが実現できる技を
お話ししていくことにしました。

社会人としての評価を下される基準とは、
一体どんなものなのかと考えることがあります。

「自分の人生だから、会社や他人の評価を気にすることはない」

と頭ではわかっていても、やはり気になるところです。

新人からベテラン、経営のトップの地位にある人でも
「社会人としてのレベルが低い」と
思われたくはないはずです。

自分の評価を下げてしまえば、
やりたい仕事ができない状況に陥おちいったり、
ムダな努力をする機会が増えたり、
人間関係が築けなかったり、
経済的に満足できなかったり、
軽く扱われたり……、

と不本意な生活を送ることになります。

いろんな意見があることは知っていますが、
やはり社会人生活を送るからには、
生き生きと、満足感を得ながら
日々過ごしていけたほうがいいに決まっています。

私は、評価される社会人とは、
知的社会人だと考えています。

「知性」と「教養」と「創造力」を兼ね備える社会人、
これこそが知的社会人です。

この3つの要素を持つ人は、
貴重な存在であり、品格を醸(かも)し出します。

この「知性」「教養」「創造力」を
同時に身につけさせてくれるのが、本です。

読書こそ、
あなたが快適に社会人生活を送る上での
大切な武器となるのです。

そこで、私なりに積み重ねてきた
「知的社会人になるための読書の全技法」を
ご紹介していきます。

今日から「知的社会人になりたい」
という人のための本です。

読書を重ねてきたので、
ムダなこと、難しいこと、めんどくさいことが削(そ)がれ、
シンプルな読書の技法が身につきました。

知的社会人に成長するための読書の基本は、
「本物の知識を身につける読書」。

つまり、本の情報を知識に変え、深掘りし、
自由自在に使いこなせるようになることです。


25万3200冊を読んだから伝えられる
爛爛世砲覆蕕覆て表"

ここで、私の読書歴を少しお話ししておきます。

私の研究室に来る人、自宅に来る人は、
ほとんどの人が本の量に驚かれます。

天井いっぱいの高さがある本棚には本が入りきれず、
床にも本が積まれており、
足の踏み場もないほどの量の本があるからです。

それぞれの本の内容は、把握できていると思います。

「どれくらいの量の本を、これまで読まれたのですか?」
とよく聞かれます。

私が奉職する大東文化大学の書庫には、
中国と日本の古典籍が7万冊所蔵されていますが、
私はそれを手に取って内容を把握し、
目録をつくっているので7万冊はここで読んだことになります。

それから、約10年間、
海外の大学などで研究を行なってきましたので、
イギリス、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、
スウェーデン、デンマークの図書館を渡り歩いて、
同じくほぼ7万冊の本を読み、目録をつくっています。

ほかにも、同じく7万冊の本を読んで、目録をつくっています。

また、1日に3冊か4冊は必ず本を買って読んだり、
図書館に行って読むという生活をこの30年ほど続けています。

そう考えれば、25万3200冊は読んでいます。

研究のために必要な本は当然読みますが、
そのほかにも、自然科学、歴史、小説、ビジネス、伝記、
自己啓発、芸術、ノンフィクション、洋書……など、
多くの分野にわたって本を読んできました。

もちろん、私よりはるかに多くの本を読み、
理解している人もたくさんいらっしゃいます。

自分の師と呼べる先生たちに比べれば、
まだまだ足元にも及びません。

ただ、今、ようやく、
自分なりの本の読み方ができるようになったということは、
自信を持って言えるようになりました。

ただし、私自身そんなに難しいことはしていません。


速読しない!
爐燭世慮斥佞陵緡"を「本物の知識」に変えよう

本とは、言葉の羅列(られつ)ででき上がっています。

この爐燭世慮斥佞陵緡鶚瓩髻↓狠亮鵜瓩吠僂┐襪海箸
知的社会人になるための読書のカギとなります。

そのためにも、お願いしたいのが、
「速読をしない」ということです。

なぜなら、本は「精読をする」ことで知識になるからです。

つまり、速く読もうとも、
部分的に読もうともしないことが大切です。

10冊の本を速読するくらいなら、
1冊の本をしっかり読んだほうがいいですし、
1冊の本を速読するのなら、
初めの1項目だけでも精読したほうが知識になるからです。

多くの本を読んできて気づいたのは、
読書は量ではなく、質を重視することにこそ
意味があるということです。

それに、読書を重ねていけば、意識して速読をしなくても、
熟読のスピードが上がるので、
今、読むのが遅くてもあまり気にすることはありません。

速さを重視して、
「わかったつもり」で終わる読書には、
意味がないのです。

本書では、知的社会人に成長するための
読書の秘訣を紹介しています。

「時間と労力をムダにしない本の選び方」
「本物の知識を身につけるための基本スキル」
「読解力が高まる本の精読術」
「ものの本質を見抜く読書法」
「問題を解決するための研究者的知識の深掘り術」
「犁憶に残し、引き出す甅狎僂麁匹鯔瓢澆垢覘瓩燭瓩両霾鸚依術」
「社会人としての魅力を高める本の使い方」

新人からベテラン社会人まで、
あらゆる世代の人に役立つ本の読み方です。

私自身、先生たちから教わりながら、
自分なりにアレンジを加えて、実行してきたことです。

日々の読書の中で、
今のところ最善ではないかと思うことを記しました。

難しいことは、ひとつもありません。

知識を蓄え、問題解決へとつながる読書を、
より楽しんでいただくための案内となれば幸いです。

                   山口謠司

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山口謠司・著
『知的社会人1年目の本の読み方』





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