こんにちは。
フォレスト出版編集部です。


昨日のブログはご覧いただけましたでしょうか?


乃木坂46の生駒里奈ファンに見る努力の悲劇
――『努力不要論』中野信子先生インタビュー


今日も引き続き、
好調な売れ行きを見せている
『努力不要論』の著者・中野信子先生のインタビューを掲載します。

 中野信子先生

全4回にわたるインタビューの2回目のテーマは、

「なぜ、スポ根漫画の主人公は汗をかかなくなったのか?」

です。


本書の帯では、「もう、無駄な汗は流させない」
とうたっております。

努力不要論

そもそもこの蒸し暑い季節、汗はかきたくないものです。
ベタついて気持ち悪いし、
自分のにおいも他人のにおいも気になりまよね。


そんな中、最近のスポ根漫画の主人公は、
真夏の甲子園のマウンドに立ってもほとんど汗をかかないような、
驚異的な身体能力を読者に見せつけていることをご存じでしょうか?



「無駄な汗」どころの話じゃありません。
それを羨ましいと思うか?
あるいは新陳代謝が悪いと心配するか?

もちろん、今回のインタビューの主旨はそこではありません……。


このキーワードから中野先生から興味深いお話が
聞けました。

ぜひ、最後までご覧になってみてください。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

編集:
2年ほど前、「ジョージ・ポットマンの平成史」というテレビ番組で、
「漫画の汗史」といったテーマで特集が組まれていました。

昔の漫画は「巨人の星」の星飛雄馬に代表されるように、ダラダラ汗をかいている描写が多かったのですが、最近のスポ根漫画はほとんど汗の描写がない、ということが番組内では指摘されていまして、非常に興味深いと感じました。


ジョージ・ポットマンの平成史
「ジョージ・ポットマンの平成史」テレビ東京・イギリスCBB共同製作。ヨークシャー州立大学歴史学部教授のジョージ・ポットマン(=日本近現代史専攻)が、海外の研究者ならではの視点で調査している。


中野先生(以下、敬称略):
そうなんですか。私は趣味が偏っていて、スポ根漫画をあまり読まないので知りませんでした。


編集:
確かに、野球漫画でヒットした「ROOKIES」なんかも、
かなり激しいプレーをしているのに、
ほとんど汗をかいていないんですよね。


ROOKIES
「ROOKIES」(森田まさのり、集英社)
ロン毛で真夏のマウンドに立っても、
薄汚さがないイケメンピッチャーの安仁屋。

はじめの一歩
「はじめの一歩」(森川ジョージ、講談社)
ちなみに、20年以上前から連載されている「はじめの一歩」は汗の描写が凄まじいです。


中野:
番組としては、そうした調査をとおして視聴者にどんなメッセージを伝えようとしているのですか?


編集:
この番組の中では、今の若者は
「努力して汗を流すことがダサい」
「汗は臭くて汚いもの」
という風潮があるのではないか。
そんな若者が背負うことになる将来の日本が心配だ、
という見解を示しておりました……。

まあ、結論ありきで構成したような、半分ふざけた番組なんですけどね。


中野:
なるほど。私は、そうした変化はむしろ良いことだと思いますね。


編集:
番組とは真逆の見解ですね。


中野:
「努力はダサい」という考えは大切だと思います。
森首相時代の教育改革国民会議の資料に「子どもを厳しく『飼い馴らす』必要があることを国民にアピールして覚悟してもらう」とあるというのが話題になりましたね。


教育改革国民会議の資料
教育改革国民会議「一人一人が取り組む人間性教育の具体策(委員発言の概要)」より。


会議のメンバーがどういうおつもりだったのかわかりませんが、この文からすると「子どもの可能性を伸ばす」とは真逆の方針。

「子どもを型にはめ、よくできた歯車のような人物を養成する」という意味でしょう。
この十数年、国民はその意図を敏感に感じとったのでしょう。

盲目的な努力をすることには危険が伴うという意識、無批判に努力を賛美する、賛美させるという裏側には、何かあるのではないか、誰かにその労力を利用されてしまうのではないか、という警戒する意識が若い人たちに働き始めたのかもしれません。


編集:
そういう見方もできますね。
『努力不要論』にも、同様のことを書かれていましたよね。私が非常に驚いたのは、働こうとしないニートに価値を見出した先生の見事な見解でした。


テレビの街頭取材で「働いたら負け」と言った人が話題になったことがありました。(中略)団塊の世代前後の人たちは、真面目に努力する人が減った、劣化している、ゆとり、さとりなどと若者の様子を嘆きますが、これは極めて皮相的かつ一面的な見方です。ゆとり、さとりというのは、本質的には若い人が努力信仰に洗脳されることなく、豊かな精神性を持つことができるようになったことを示す傾向で、望ましい健全な変化だと私は考えています。
――本文より


ヒマで、あまり生産しているようには見えない人たちの視線や思考は、目まぐるしく動く社会の表層からは少し離れたところにあり、じつはそこに文化の豊かさや、教養の深さ、未来の社会に資するいろいろな物事のヒントがある。彼らの考えていること、見ているものを、知的生産物として再評価してみると、高い価値を持っているのです。
代表的な例が、「クールジャパン」として、今世界に売り出そうとしている一連の知的財産です。もともとは、社会のメインストリームではない、「役に立たない」種族たる「オタク」「ニート」「引きこもり」と呼ばれた人々の文化でした。
――本文より



中野:
努力の部分をフィーチャーして描く漫画は確かにおもしろいし、可能性を読者に見せてくれるものです。

しかし、先ほども申し上げたとおり、
努力の負の側面に多くの読者が気づきはじめ、そうした空気が無意識裡に登場人物の汗の量に現れたのかもしれませんね。


――第3回へ続く


インタビューで触れた「ジョージ・ポットマンの平成史」では、
蛭子能収さんの漫画についても検証していました。


蛭子能収のコワイもの見たさ
『蛭子能収のコワイもの見たさ』(蛭子能収、世界文化社)


まあ、確かに蛭子さんの漫画の登場人物は
汗をかきまくってますからね。


スケジュールに追われる毎日ですが、
こういう汗だけはかきたくないものです……(汗)


第3回のインタビューのテーマは、
「より多くの“報われた!”という幸福感を得るには?」です。
お楽しみに!



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