〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
不定期連載『電書男』は、
海外を問わず、電子書籍に関する最新事情や
おもしろいニュースを取り上げて、
電子書籍のこれからを考えてみる企画です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


こんにちは。
フォレスト出版のツユキです。


さて、シミズさんが書いているこの企画、
今回はツユキが書いてみようと思います。

ここ半年で、電子書籍にも大きな動きが出てきました。
楽天からはkoboが発売され、今週、いよいよAmazonが
Kindleを発売したということで、注目を集めています。

電書男_1


これから自費出版なども活発になり、
出版の形が大きく変わってくることが予想されます。

その一方で、出版界にはこんな問題も起こっています。

小学館がこの春から開始していた
web上でコミックが読めるコミックサイト
「裏サンデー」というサイトを始めていました。

▼「裏サンデー」HP
http://urasunday.com/

このサイトは、全話無料で読めるというのが特長で,
収益体制としては、ここで公開した漫画を
コミックとして買ってもらうことが狙いでした。

しかし、その収益体制はうまくいかなかったため、
財政的な問題でサイト閉鎖の危機に直面しています。

電書男_2


http://urasunday.com/save_the_urasunday.html


今後、電子書籍がどういう流れになるのかわかりませんが、
「電子から紙へ」という従来とは逆の流れにして、
このサイトを盛り上げたところは良かったと思います。

しかし、実際には、財政的な問題が発生しました。

この問題を解決するには、

・作品を一部、有料にする
・広告を設置して、広告料を得る

などの解決策もあるでしょうが、
裏サンデー編集部としては、サイトのビジュアルや
読者メリットを考えて、それは避けたいそうです。

だから、編集部はこの問題を直接、訴えることで
読者にコミックスを買ってもらい、
この問題を解決しようと考えています。

ただ、このとき、読者の視点に立った時、

・有料でも読むような価値があるのか?
・紙になった時にどんな付加価値があるのか?

ということが焦点になります。

Webで読めるものをあえて紙で買うためには
それだけの、ものすごい熱量(動機)が必要なのです。


この一方で、コミックスとして大成功を収めているのが
国民的な漫画となった『ONE PIECE』(尾田栄一郎)です。


『ONE PIECE』


もちろん、作品自体の人気もありますが、
この『ONE PIECE』のコミックスには、
読者参加型のコミックス独自のコーナーがあり、
コミックスの付加価値が高いと言えます。

ですから、週刊少年ジャンプ本誌で、
この作品を読んでいる人もコミックスを買います。

これが仮に、すべて電子書籍化しても、
コミックスの売上はそこまで下がらないでしょう。

これが付加価値であり、売れる秘密の1つというわけです。


おそらく、これからKindleなどの普及により、
自費出版に踏み切る、著者の方や一般の方が増えるでしょう。

これにより、コンテンツが乱立して、
「自分の作品が選ばれる」ということが難しくなります。

このとき、結局、ここが大切なポイントになるのですが、
選ばれる存在になれるかが、売れるか売れないかの分かれ道です。

そして、ビジネス書ならば、その情報が
「読み手が必要としている情報」なのか、どうか?

おそらく自費出版される方は、「自分が伝えたい!」と
思っていることを本にしたいと思っているでしょう。
でも、それでは選ばれることはありません。

やはり、「読者側に立って面白いか」という
観点がなければ、売れる作品にはならないでしょう。
それが、出版社の編集者の役割なのです。

現在、どれほどのビジネス書の編集者が
この「読者側から見た価値」を意識しているかどうか
定かではありませんが、やはりその視点がない書籍は
読者から選ばれないのだと思います。

これらの視点を意識した上で、
それらに関連した付加価値がなければ、
コンテンツは、ただ乱立するばかりになります。


自費出版でハードルこそ下がったが、
この「読者の視点」という問題をどう克服するか?


これが、電子書籍時代の新しい課題になってくるでしょう。

 






1位目指してがんばってます!
ポチっと応援お願いいたします!








『売れる本の作り方』