こんにちは。
フォレスト出版の長倉です。

おととい、昨日に引き続き、
2006年度ビジネス書年間ランキング2位を獲得した
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』の著者
小堺桂悦郎先生のインタビューをお送りします。

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最終回の今日は、
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』の企画から
本が出てからのいきさつをお伺いします。

▼前回までの記事はコチラ
(Vol.1)
http://forestpub.com/archives/52027327.html

(Vol.2)
http://forestpub.com/archives/52027327.html

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◆なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?

長倉:
バンザイシリーズの3部作があって、次がベンツですね。
最初にあれですよね、原稿が……。

小堺さん:
うん、却下。ボツにされた。

長倉:
タイトルはほぼ決まってたんですよね。

小堺さん:
夏だったかな。
次の本のことでちょっと話があると神楽坂に来たんですね。
それで、長倉さんからもらった構成案が
A4の3分の1くらい、いや、4分の1ぐらいしかないやつでさ、
あとおまかせしますからって、コーヒー飲んで終りだよ。
それで書いてくださいって言われて。

俺もさ、バンザイシリーズがそこそこ売れたことで、
地元じゃ新聞に取り上げられるし、方々で取り上げられて。

長倉:
ヤフートピックに出ましたものね。

小堺さん:
それで、本名でやってるから
方向転換しないとマズイぞ、って少しあったんです。
ちょっとアングラなコンサルタントとして、
ちょっと路線変更しようかなと思ってた時期だったんだよ。
あれからダイヤモンド社とか日本実業とか
別のところから話も来ていたから。

長倉:
それも出したんですか。

小堺さん:
出した。出したのよ。
また話逸れるけど、ダイヤモンド社では、
バンザイシリーズみたいなものを出そうと思っていたの。
ところが俺はもう、ほら、フォレストさんで
3部作をやるつもりだったから、話を引っ張っていたわけだ。

そうしたらね、忘れもしない、
『粉飾バンザイ!』出した直後に赤坂東急で会ったんだけど、
そのとき目をちゃんと見てくんないんだよね。

長倉:
それぐらいパンクな話だったんですね。

小堺さん:
どうしようか、この人みたいな。
でも声かけちゃったし、ダイヤモンド社からは
まっとうな企画になっちゃって、
俺もじゃあこれから少しまっとうにしていこうと。

長倉:
そうですね。

小堺さん:
うん、東京進出しようと思ってさ。
『なぜ社長のベンツは4ドアなのか?』って
タイトルをもらってもそんな体裁に合わないんだよね。
どんどんどんどんズレてって、別なものになってしまった。

ちょっとおとなし目のものができ上がっちゃって、
でも4分の1ぐらいの企画で俺にまかせたんだから
いいのかなと思ったら、却下です。

長倉:
僕もちょっとかなり心苦しいながらもちょっと。

小堺さん:
忘れもしない、入稿まで後、2週間でした。

3月29日にだめだし食らって、
まあそれもしょうがないと思ってさ。
やっぱ企画書と内容が違うんだから。
いくら4分の1の企画だって、
4分の3は全然別ものなんだからさ。
それで締め切りが4月の12日ですよ。
2週間ねえじゃん。必死で書いたね。

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長倉: 
私の狙いとしては、これでもまだ一般にはきついなと思いました。
ただ、話のネタとかも含めて、絶対面白い。
タイトルは最初からあって、ほんとうに全てがうまくいった。
思ったとおりのものを書いてもらった。

小堺さん:
ダメ出しをもらったその日ね、忘れもしない。
東京ドームホテルにお泊まりだったんだけどね。
飯も食わされずに、まあ会ってそれで終りだから、
夜1人でね、全8章の何書くか、全部考えたね。
そっから2週間、ほんとう大変だったね。

長倉:
でも書き上げたんですね。

小堺さん:
うん、200ペ―ジ。ひどいもんだったけどね。

長倉:
でも、あのときも、タイトルは社内でも猛反対、
書店からの反応もダメ出し食らってた。
でも絶対な自信はありましたね。

小堺さん:
この本のタイトルは忘れない。長倉さんに聞いたんだけど、
「ベンツが問題なのか、
ドアの枚数が問題なのかどっちなんだって?」
その通りだね。あれもし売れなかったらちょっとね。

長倉:
売れなかったら、けっこう僕もやばかったですね。
あれだけけっこう強引にいったんだから。

小堺さん:
大変でしたよ。税法とか税金の話を書かなくちゃいけない。
そうすると、2週間で調べて書く暇もない、
もう何も考えずにとにかく今のことも昔のことも
全部書いてくださいと。そしたらその当時じゃ
使えない税法の話も書いちゃったんだよ。

長倉:
早かったですよね。あれがよかった。

小堺さん:
あのタイトルでまた奇抜な本の表紙でさ、
発売してからいきなり初速がよかった。
それはすぐ来るよね。

長倉:
初速はね、言うほどじゃなかったんですよ、実際。

小堺さん:
あれ、でもすぐ刷ったじゃない。

長倉:
1週間とか見る限りは、そこまでじゃなかったんです、実は。
まずあの本は、全国的には会計コーナーに置かれたんです。
会計コーナーに置かれると、
会計コーナーに行く人があの本を買わないんですよ。

ただ埼玉のある小さなチェーン店で、
全部売り切れてたんですよ、チェーン全部で。
それはなぜかっていったら、小さい店だから、
普通の人が見るところに置いてあったわけです。

それでハマって、これはいけるかも知れないと、
日経新聞で広告を出したらドーンといって、
そっからはもうガンガンいきましたね。

小堺さん:
ジェットコースタ―だね。

長倉:
ほんとうに最終的には
年間ランキングのビジネス書の2位までいって。

小堺さん:
毎週2万部ずつ増刷
してたよね。

長倉:
そうそうそう。いやあれはね、
ほんとうに気持ちよかったですね。

小堺さん:
気持よかったけどね、たぶん出版社の上層部ではね、
どこまで刷ったらいいのかってあったと思う。

長倉:
今だったらもっといけたなっていうのがあるので
申し訳なかったです。
もっと今の力があれば、
会社としてはもっといけたかなと思って、
それは反省でもあります。

会計のジャンルって、絶対にデータ的にいけると思ってました。
マーケティングの本より会計のほうが
絶対ハマる可能性は高かったんですよ。
小堺さんの本は地味にいくんじゃないかっていう
雰囲気だったと思うし。

小堺さん:
当時、俺はマイナスのエネルギーであれは書いてたね。
どっかやっぱりやけくそでさ、バンザイシリーズ当てたけど、
まあ自分でも望んだわけじゃない。
まあ紫の本は出したかったんだけど、
やっぱり色物的な際物でいっちゃったじゃない。

長倉:
そうですね、そこがやっぱりでかくて、
「会計の本は、実際には読んでも役に立たない」
そこを伝えたかったっていうのはありましたね。

小堺さん:
だから、一般のサラリーマン、一般じゃない出版社の人でさえ、
わからないんだっていうのは、新鮮だったんだよね、俺は。

電話相談をしてても、
「なぜベンツに乗れるんですか」って聞かれるし。
「いやいや、経費で落ちるし」
「えっ、経費で落ちるんですか!」
「落ちるよ、それが何か」みたいな感じ。

だってセルシオは経費で落ちて、
ベンツは落ちないっていったら大変だよ。

長倉:
だから、小堺さんと会って、会計でも
こういう世界があるんだというのがわかりました。

小堺さん:
そもそも大企業、上場企業とかのいっている
利益を出すことと中小企業とではまったく違う。

大企業のほうは、みんな雇われ社長でしょう。
まあ飲み屋で言ったら、
雇われママみたいなもんなんだから。

そうすると、何がなんでも黒くしなくちゃいけない。
黒くしないと自分の首が飛ぶわけだから。
ところが中小企業のほうは、逆。
黒くするのは、銀行から金借りるためだけであって、
ほんとうに黒だったら、税金でもってかれるから、
なんとしても税金少なくしようっていう発想をする。

でも、そんなこと本屋さんで売っている
会計の本を何冊読んだってわからないし、身にならない。
俺自身が銀行にいたときに本を読んでも
身にならなかったんだから。


長倉:
あとやっぱり、はっきりいって
決算書なんて基本的に粉飾じゃないですか。
だってその止まるわけじゃないし、
いじったりするわけじゃない、最終的に。
だから基本的に粉飾だと思うんです。
だからそれも僕は衝撃で、あっそうだよなと思いました。

小堺さん:
もっと簡単に言うと、税務署のルールでやっている限りは、
広い意味でいえば粉飾だと思うよ。

長倉:
そうですよね。

小堺さん:
某税理士の先生方の書いている本だと、
税務署ってのは利益が出るようなルール
作ってやったんだから、それで決算書作ったら粉飾だよって。

長倉:
そうですよね。
その税金払う分の粉飾については怒られないという。
それどうなんだろうとは思いましたね。

『なぜ、社長のベンツ〜』を出して、
本業的には反響はどうだったんですか?

小堺さん: 
とりあえず講演の依頼だけは増えたよ。
ただ、実務的には何も変わりないよ。
急に相談の依頼が増えたとかそんなこともない。
元々本を買わないような人がいっぱい来たの。
あの本は一般向けに書いているから、
中小企業の経営者や経理の人以外も買っているわけだし。

それで講演の依頼が増えたんだけど、
本が面白いからって俺の話が面白いとは限らないし、
俺は綾小路きみまろじゃねえんだから。

それでも俺は面白おかしく話そうと思って行くじゃない。
ところが会場で100人来ました、
200人来ましたっていうけどさ、みんなネクタイ占めてさ、
超ワーク的な感じになってるわけじゃない。
おごさかになってるわけだ。
シャンデリアがバーンとあってさ。
そこに行ってさ、ノーネクタイで、今日みたいな眼鏡してさ。

いきなりベンツの話なんてできない、
ほとんどが本を読んでない人だから。
顔見ればわかるよ。
「新聞じゃよく見たし、それで本屋に並んでいたのも見た、
でも商工会で今日無料だから来た」
「読むより聞いたほうが早いだろう」
という人が来るわけだから。

その中でも、
本を読んだ人は、うっすら笑いながら俺のほう見るわけよ。
熱い眼差しでさ。
「あっ、ベンツの本を書いたのってこの人なんだ」
みたいな感じでさ。
あとの人はみんな、ジッと見ているわけ。

そんなところで面白い話できないよね。
あと、会計の話を面白くおかしく実際の話をするとね、
真面目な人ほど凄く嫌な顔をする。

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長倉:
そうそう。本もそうですよね、けっきょく、あの本も
わかりやすくするために、
やっぱり難しいところに入ってないんですよね。
だから「寸止めでしちゃってやるから、ちゃんと書いてない」
みたいなことをけっこう税理士からは言われました。

小堺さん:
ときどきいるよね、講演会終ってから、
「私はそういう会社のお金で
高級車に乗るような経営はしてないんです」って。
それを俺にわざわさ言いにきてどうするのって思うけど。

長倉:
別に奨励しているわけじゃないじゃないですからね。

それで話を閉めるわけじゃないですけど、
最近の活動っていかがですか?

小堺さん:
変わってないです。特別。
まあ最近の活動で変わってることといえば、
ブログとか今までやってなかったけど、
最近やるようになりましたね。

長倉:
フォレスト出版の第1号の電子書籍も出させてもらうことに。

小堺さん:
実際には別に関係ねえってずっと思ってたのね。
元々だから僕のところに相談に来る人は、
あんまりそういうネット関係とか
得意じゃない人のほうが多いわけで、
ところがほら、ちょうど震災が3月にあって、
その前まではちょっとやっているぐらいだったんだけど、
震災みたいな緊急時には、ブログとかツイッターは便利だなと。

長倉:
そうですね。
ブログやツイッターで消息が掴めるというのはありましたものね。

小堺さん:
大げさに言えばその人の生存が確認できるわけだし、
1人でやっているから何千人もフォロワーいますよって
いうわけじゃないけれど、
俺を頼りにしてくれている人もいるわけでさ。

そうなったときに、
ああいったツールがあると助かるなと思って。
普通はマーケティング上で新規のために
あれをやるのが多いんだろうけど、俺の場合は逆で、
どっちかっていうと、アフターフォローをやっている感じです。

手取り足取り電話で教えたりするんだけど、
その後っていうのがあるわけじゃないですか。
そこでブログで「こうするんだよ」というのを書いてくのね。
すると、日々の励みにもなるみたいだから。

長倉:
メルマガもやっぱりなんだかんだ、
8年ぐらいやっていますよね。
『借金バンザイ!』のときからずっとですよね。

小堺さん:
やれって言われたんだもん、長倉編集長から(笑)。

長倉:
8年間毎週ってすごいですよね。
あのときからずっとやっている人なんて、
ほとんどいないんじゃないかなっていうぐらい。

小堺さん:
あんまり大した効果はないけれどね。

長倉:
いやでも、僕はそれがあったから
「ベンツ」が炸裂したと思うんですよね。
その続ける気合が。

小堺さん: 
まああれもやっぱり毎週楽しみに
励みにしてくれる人もいる。
みんなけっきょく大変なのよ。経営ってさ。
外から見れば格好つけていてもさ、
実際資金繰り大変だっていうところが
あったりするわけだからさ。

正直言えばね、別なほうに行きたい、
別なことをしたいなって思わなかったわけじゃないのよ。
でもさ、新しいことをやりたいなとは思うんだけど、
そうするとまるっきり分野違いになっちゃう。

なぜかっていうと、技術とかって道具は新しくなるんだけど、
だってけっきょく、
決算書にしたって、資金繰り表にしても
変わりないのよ。

10年前から、20年前からもっと前から変わりない。
消費税が変わるか変わらないかだって、
しょせんパーセントが変わるだけ。

税法が変わるっていってもパーセントが変わるだけで、
決算書も何かがちょっと変わりましたよっていったって、
基本的には作りっていうのは、ずっと変わらない。

中小零細企業、俺も実質1人会社でも、
1000人いる大企業でも、決算書とか
何とかってなると基本的な作りは一緒。
あとは、必要のない部分で枚数が増えるだけであって、
最低限のことは全然変わりない。
そうすると、新しい何かをする必要がない。

だからパソコンをこの間windows7に変えたんだけど、
変える必要がないんだよ、ほんとうは。
XPのままでもいいくらい。

エクセルとワードと会計ソフトが動けばいい。
メールも速けりゃ速いほうがいい、
ネットも速けりゃ速いほうがいい。
7である必要ないの。
まあ、7に変えたけどね。
あと最近『ベンツ』が電子書籍になるから、
iPhoneにしたけど。

長倉:
確認のメール出しましたけど、
全然返ってこなかったです(笑)

小堺さん:
ごめんなさい。
仙台じゃつながんねえんだもん、
都内じゃつながるんでしょうけどね。

長倉:
あっ、ほんとうにつながらないんですか?

小堺さん: 
仙台市内の市街地だったらいけるけど、
ちょっと高速で出かけたら、
あっという間に圏外になるんだよ。

まあ、替えてみることで今までと違う
脳みその部分が動くわけじゃない。
それがよくて。iPhoneでエクセルも見れるし、
すげえなと思ったよ。

長倉:
いや、ほんとうそうですよね。
電子書籍版の『ベンツ』も色々と工夫しているんで
多くの人に見てもらいたいですね。

今日はありがとうございました。


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なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?



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