こんにちは。
フォレスト出版の長倉です。

今日から3回にわたり、
シリーズ70万部を超えるベストセラー
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』の著者である
小堺桂悦郎先生のインタビューをお届けします。

なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?

小堺先生は、
企業に‘借りる技術・返す技術’を指南する
資金繰りコンサルタントとしてのキャリアが20年以上。

相談に応じた企業数は2100社を超し、
銀行から引っ張った融資総額は100億円以上。

概ね債務超過の、資金繰りに悩む企業を
クライアントに持っているにもかかわらず、
これまで倒産した企業はわずかに1社のみ!
という経歴の持ち主です。

小堺先生

さて、今回のインタビューでは、
著書『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』が
2006年、ビジネス書年間ランキング2位を
獲得するまでのベストセラーとなるまでに
どのような流れがあったのかを探っていきたいと思います。

初回は、ビジネス書との出会いから
聞いていこうと思います。

それでは、ぜひ最後までお付き合いください。

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長倉:
今日はまず、小堺さんの
「ビジネス書との出会い」から
お伺いしたいと思います。

小堺さん:
そんなこと聞かなくても(笑)。
飽き飽きしているでしょ。

長倉:
いや聞きたいですよ。
『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』が生まれるまでの
流れや経緯が分かると思うんですよ。

小堺さん:
隠すも何もないんですけど、
俺はそれまでまったくビジネス書を読まなかったんです。
銀行勤務から税理士事務所で働いていたけれど、
そうすると、一般のビジネス書というのは、まあ読まないのよ。

そういう中で、バブルの崩壊があって、
顧問先から「どうしたらいい?」と相談を受けたんです。
元々は銀行員だったから、
「じゃあ銀行を相手にして、
改善計画書とか相談をおまえがやれよ」
という話になりました。

しかし、やり始めたのはいいけれど、
肝心の販売や売上をどうするっていう
アイデアや知識はない。ゼロです。

だから、色々な本を読みました。
経費をどうするかはなんとかできた。
ところが売上をどうする、
マーケティングどうするったって、わからない。
頭の中にあったのは、「単価×数量」だけでした。

だからセミナーや講演会に参加しました。
船井総研に行ってみたり、
当時流行っていたベンチャーリンクにも行ってみたり、
仙台の講演会も東京のセミナーも行ったし、
行けるセミナーや講演会は全部行きました。

ところが、
〇〇総研の先生が来て、セミナーが始まる。
話はすごくためになるけれど、いざその方に頼むとなると、
まずお金が必要になってくる。
だって、そもそも俺が相手にしてる会社は、
お金がないんですよ。

1時間、2時間と話聞いて、あーこれか、
あそこの会社にこれいいんじゃないのっていったら、
えー結局お金? お金、払わなくちゃいけないの?
という話になるわけです。

「会社立て直すアドバイスするいいマーケティングがあるよ」
「いい販売の促進のシステムあるよ」
「商材あるよ」
といってもお金がいる。
だからお金がないんだって。
それで何かないかなと思っていたら、
あの本に出会ったんです。

◆ピンクの本との出会い

長倉:
それが、99年12月に発売された
『あなたの会社が90日で儲かる!』ですね。
 
あなたの会社が90日で儲かる!書影

小堺さん:
12年前か。12年前の12月の末。

長倉:
発売直後に入手されたということですか?

小堺さん:
そうですね。
私はうさん臭いのが大嫌いだったんです。
ほら、がちがちの人間だったから。

でも、当時の税理事務所の所長がちょっと変わった人で、
なんでも面白そうなものをとりあえず買って、
「俺にはわかんないから、これ小堺君に合うんじゃないの?」
と、放り投げるようにして渡してくるんです。
この本もそうでした。
仙台でもほんとうに1冊、2冊しかないくらいの
時期じゃないですかね。

とにかく読んでみたら、すごかった。
それでもうこれしかないと思った。
なぜなら、お金はないし、
パソコンすらまだ普及していなかったし。
やれることはコレしかない、と。

PICT0570

長倉:
すぐに実践会に入られたんですね。

小堺さん: 
はい。もう年明けにはすぐ申し込んだね。
それも自腹で。

長倉:
神田先生のチラシのノウハウをすぐ使いましたか?

小堺さん:
すぐに使ったね。

長倉:
効果はありましたか?

小堺さん: 
ある程度私の話をきいてくれたところはあったね。
チラシを手書きで書いて、
ほんとうに近所の、一番最低限の中で配りました。
そしたら、まあ当時としては
大成功って言ってもいいぐらいの成果がでましたね。

長倉: 
それでは本を読んで、実践しただけで成功したんですね。
どうでした?

小堺さん:
すごい衝撃でした。
俺も衝撃を受けたし、相手先の人も受けていましたよ。
だって客が来るんだから、現に。

失敗した方もいましたけどね。
その方は、30万枚ぐらいチラシを撒いたんですね。
新聞で仙台市青葉区の北半分とか
西半分ぐらいだーっと撒いてみたものの、
思いっきり空振っていました。

30万ぐらいかけて、
「誰が、そんなことしろって言った!」って感じになりました。

要は、その方の場合は、サービス業やっていたから、
一緒に勉強もしたんだけど、
俺にアレコレと言われたくないんだよね。

私は別にマーケティングの専門家じゃないですし。
一応ほら、学んではいたけども、その方自身、
経営者としての意地があったと思うんです。

実際、「下書きしたのは見てください」といって見たけど、
完成品は見せられなかったし、
いつどういうふうにまいたかもわかりません。
チラシが出てから
「あれっ、こんなのも入れたの?」
といった感じでしたね。

長倉:
それでもすごいですよね。
やっぱりそれだけ売上が目に見えて上がるって。

小堺さん:
マーケティングで言えば、
新規顧客を開拓するための予算がないわけ。
そうすると、ご近所さんや休眠客を
掘り起こしするしかないんですよね。

新製品を入れるお金もない。
だから、手元にあって今のルートで売れないものを、
なんとか切り口変えて売ろうっていう、
それしかないわけです。

価格でなんか遡及効果も出せない。
それではなにかオファー付けると言っても、何があるか。
お店の女の子の笑顔かーみたいな、そんな話しかない。
先の方のところは布製品を扱ってたから、
そういう余りもので、なんか作ったりしてましたね。
何回か来た人にはそれをプレゼントするみたいな。

長倉:
中小企業の成功事例って、
みんな泥臭い活動から生まれる感じなんですね。

小堺さん: 
だから、『90日』の著者の神田先生には申し訳ないんだけど、
あの本には、
できがあんまりよくない人が飛びついたんだよ。

だって、ピンク色の本で、あの文体でしょう。
あれに飛びつくったら、そりゃ、
できのいい人は飛びつかないですよね。
なんだこりゃっていうようなもんじゃん。
それはしょうがないよね。

PICT0575

それで、99年の12月に本が出て、その2年後だね。
ちょうど2年後に辞表を書いて独立しました。

けっきょく、税理事務所内で、
そこまでやるようになっちゃったのが大きいですよね。
競売するのしないのとかさ。
そういう銀行に関する交渉だけは、前からやってて。
そこに今度はマーケティングをやるようになっちゃったじゃない。
それで、効果が出たりするわけじゃない。
そこまでやっちゃうのっていう話になるよね。
だって診療科目でいったら、本業じゃないことやってるんだから。

長倉:
本業じゃないですね。

小堺さん:
税理事務所って内科みたいなものなんです。
検査、検査ばっかりやってさ、
腹開いたらいいんじゃない? っていうものじゃないの。

内科ばっかりやってたところに外科的なことをやって、
さらにマーケティングもなんてさ、
何科だかわかんないけど、やっちゃったでしょう。
そしたら、会社で浮くよね。
だから困っちゃうでしょ。
それで居づらくなっちゃったのね。

1年後ちょうどそのピンク本に出会って、
2001年の冬1月とか2月だから、ちょうど10年前だね。
そのころ自分の仕事が暇だったんだよね。
1月から3月って、確定申告があるでしょ。
俺以外はみんな殺気だってやってるわけですよ。
でも俺は銀行の不良債権関係ばっかりやっていたから
暇だったんです。

じゃあ、何をしようかなと思っていたところで
「じゃあ小冊子を書くか」と。

暇でしたから、プリンターでばんばん印刷して、
二つ折りにして、A4で100ページくらい。
A4二つ折りにするとちょうどほら、
ビジネス書ぐらいの大きさになるのね。
ちょうど俺の助手の、アシスタントの女の子がいて、
その子も暇だったから
「じゃあ、これ製本してきて」って言って、

製本セット買ってきてさ、穴空けて製本して表紙つけて、
30か40ぐらい作ったのかな。
配ったりなんかしてね。馬鹿だよね(笑)。

長倉:
その小冊子はマーケティングの本なんですか?
それとも資金繰りの本?

小堺さん:
俺の自分の分野。
マーケティングは勉強したし、頭には入ったけど、
実地となるとダメだね。全然しゃべれない。
もちろん感覚では言えるし、
頭のハードディスクの中のこの辺にあるなって
いうのはわかるけれど、それがこう出てこない。

長倉:
あのノウハウは、おじさんでもおばちゃんでも使える
という発想ですよね。誰でも簡単にできる、と。
その当時、そういったノウハウ本はあまりなかったんですか?
 なかったのか、あったけどやっぱり目立たなかったのかとか。

小堺さん:
俺はそれまで全然ビジネス書を読まない人間だったから、
正直わかんないよね。
あったことはあったんでしょうけど、

神田先生が
「参考はアメリカのこういう本です、ああいう本です」と
言っていたからアメリカには多くあったんでしょう。
前からはあったんだろうけど、
わかりやすいところにはなかったよね。
だから神田先生のコピーライティングセミナーのテープなんて、
何回も聞いたね。

当時の税理事務所の慰安旅行でハワイに行くときも、
飛行機の中でずっと聞いていましたよ。
リライトされたテキストを見ながらね。
だからそれも銀行の交渉計画を出すのに応用したね。

長倉:
私もすごく聞いていました。
あのテープを聞くだけでコピーライティングの勉強は
まかなえました。

小堺さん:
要領を2つ、ポイントを2つ、20秒以内でみたいなね。

長倉:
あとは最初に強みを抽出して、その段階で評価しないとか。

小堺さん:
こういった勉強をする前は、
会社の規模によって物凄く厚い資料を作っていたんです。
こっちもビジネスだからさ、
3枚ぐらいの計画書で30万くれって言えないじゃない。

A4、1枚でだいたい1万から2万ぐらい。
会社の年商30憶だったら、
30ページは作らないと格好つかない。
というのは、ほんとうにあったんですよね。

当時は、俺が直に仕事を依頼されるのではなく、
銀行から税理士事務所へ依頼がきました。

「ノボル先生のところに元銀行員いるんだって、
うちには元銀行員がいるからなんでもいいよ、相談してって。」
「じゃあ小堺君、行くぞ」って言ってさ、初めての所に行って、

「小堺君幾らにする?」

いきなり金の話でつかむの、
会社の中身も見ずに、50万とかって決める。

長倉:
50万と決めたら、
50万なりのものを出さなきゃいけないわけですね。

小堺さん:
そう。だから分厚い資料を作らなきゃ、となる。
だから当時、パソコン得意な若い奴をつかまえて、
「これグラフにして、これ〇〇にして」と。
それで、はい1ページできた、という感じで仕事していました。
でも、東北のほうでは、そんなことやったって、
全然銀行に受けないんだよね。

長倉:
資料をせっかく作っても読んでくれないということですか?

小堺さん:
読めないんだよね。
そもそもわからないっていうのがあるよね。
銀行員だってわかんない。知識はあるだけど、わかんない。
わかんないところに、俺の場合は「不良債権」でいくわけじゃない。

そうすると、銀行は話を聞きたくないんだよ。
つまり、聞く耳がない。
マーケティングでいえば、買う気がない。
買う気がないところに、
「これがカタログですよ」といきなり持っていくようなものなんです。
話しているのは私だけ。沈黙が恐いからひたすら話していました。
だからこれは無理だとなったの。

長倉:
それで独立して、ニュースレターのようなものを出し始めた?

小堺さん:
ピンク本読んで、
すぐゴールド会員に申し込んで電話相談。

長倉:
自腹でやっていたのですか?

小堺さん:
もちろん自腹だよ。
その頃は完全歩合制だったから、
自腹を切って入っていました。

それで、神田先生から真っ先にしなさいって言われたのは、
「ファックスレターを書きなさい」
「小冊子を書きなさい」
という、この2つ。
だからすぐにファックスレターを送っていたよ。

長倉:
今思うと、言われたとおりに素直にやっている
小堺さんは想像つかないですよね(笑)。
それだけ手ごたえがあったんでしょうね。

小堺さん:
もうこれしかないって思ったわけさ。
だって、だから当時も、俺は完全歩合制だったから。
さっき50万だ、30万だって馬鹿にしたように言ったけど、
でもそれもらわないと。

長倉:
お金が入んないっていうことになる。

小堺さん:
そう。
それに、お金をもらっただけで
効果がないとだめじゃないですか。
詐欺ではないし、誰も言わないけれど、
やっぱりそういうのって伝わるもんじゃないでしょ。

だから、効果を出さなくちゃいけない。
じゃあ一番苦手なマーケティングをどうするかって、
年商30億のところはいいよ、だめだったって。
こっちがちょっと頑張ったってどうにもなりゃしないんだから。

やっぱり3億のところは、だめだよね。伝わらないと。
やってもらわないと、やる気にさせないとさ。
だから必死になって勉強したよね。

話行ったり来たりするけど、
小阪裕司さんのセミナーにもすぐ行ったね。
かんき出版から本が出たばかりの時期で。
無料で講演会のオファーが入ってたわけ。
いつもは行かないんだけど、そのときはすぐ行ったね。

長倉:
それは神田先生が紹介していたからっていうことですか?

小堺さん:
まあ、神田さんの本の中に、
「小阪先生ってすごい人いるんですよ」と紹介されていたから、
すぐ小坂さんの本も買ってさ、無料だったからね、行ったよ。
新幹線代だけですむしね。

セミナー自体は30人ぐらいしかいなかったから、
本人にちゃんと会って話もできたしさ。
「えーわざわざ来たの? 仙台から、税理事務所なのに?
税理士事務所の人が何をしに来たのって」
って、言ってたよ。

とにかく金がないし、技術、パソコンもない、
何もないないづくしで、やんなくちゃいけない、
やってもらわなくちゃいけなかったから
だから神田さんのやつと、これ小阪さんのやつと
ワクワクさせりゃいいんだなみたいなね。
でもその通りだなって思う。

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次回に続く


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