こんにちは。
フォレスト出版の長倉です。

昨日に引き続き、
『会社にお金が残らない本当の理由』の著者である
岡本吏郎先生のインタビューをご紹介します。


『会社にお金が残らない本当の理由』岡本吏郎・著



今回は、ソーシャルメディアについて思うところや
これからのマーケティングについて
お話を伺いました。


岡本吏郎氏


▼ 前回掲載のインタビューvol.1はコチラ
http://forestpub.com/archives/52017781.html


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長倉:
本もメディアのひとつだとしたら、
現在は、ソーシャルメディアが
最近広まってきています。

岡本さんは
フェイスブックなどやっていらっしゃいますか?



岡本さん:
はい。でも大嫌いです(笑)。
フェイスブックは登録しただけで全然やってないです。
友達申請がたくさんきていますが、
全然手をつけていません。


長倉:
僕もさっき送ってしまいました(笑)。


岡本さん:
登録したのはずいぶん前でした。
最初、友達申請きたら、
よくわからないから承認していたんですけど、
5〜6人登録したところで
「これはくだらん」と思っちゃって(笑)。
なぜなら登録したら、その友達の投稿を
見なきゃいけなくなるんですよね(笑)

この人だったら友達承認してもいいかなって思う人も
いるんですが、もう選ぶのもやめています。

また、面倒くさいのが、
「お友達が●人待ってます」とか
しつこくメール来るんです(笑)。

一回、そのメールに向かって
「うるせー、バカヤロー!!」って
怒鳴ってしまいました(笑)。


長倉: (笑)。


岡本さん:
だから僕はソーシャルメディアに対して、
あまりいい評価はしていません。

これからの時代は大衆が落ちていき、
中間層がいなくなるわけです。
ソーシャルメディアはもともと中間層のものです。
だからそこでマーケティングやろうというのは、
「何か違うな」って思います。

もちろん、その中間層を相手にして、
ソーシャルメディアでやる
マーケティングもあるかもしれません。

それで爆発的にヒットする商品も
あるかもしれませんが、どう考えても
コストと見合わないものが多いと思います。

なぜ、消えていく市場をみんな狙うのか?

と私は思ってしまいます。

結局のところネタがないんでしょうね。
だから電子書籍だとか、
SNSだとかに飛びつくのではないでしょうか。


長倉:
確かにそうかもしれないですね。
「ソーシャルメディアという実体わからないもの」を
みんながわかる前にいろいろやって、
あわよくば稼ぐといった感じなんですかね。


岡本さん:
「モバゲー」もゲームが好きなやつは
勝手にソーシャルメディアの世界に入っていくし、
「ゲームはオレに関係ない」って人は
「モバゲーって何?」って言うわけです。

「これからはこういう時代」と標題をつけるのは、
もう脱却しなければいけないと思います。

ただそうはいっても、
定点観測はしておかなければいけません。

ですからもちろんフェイスブックに登録はしています。
大衆メディアとしてどうなるかは楽しみです。


長倉:
今少しマーケティングの話が出たんですが、
「今、マーケティングをしようと思ったら
何をやればいいのかな?」
ってよく考えます。

リスクに見合わないことが
増えてきているよう感じます。
岡本さんがクライアントに
アドバイスすることはありますか?



岡本さん:
僕がネットでのマーケティングについて、
「そろそろ気をつけよう」
「あまり積極的にやるもんじゃないよ」
と提言したのは2005年くらいだったと思います。

うちが税理事務所の
PPC広告をやめたのは2005年です。
そこから税理士業界で盛り上がるんだけど、
うちはもうそこにはいない。
これはそれぞれの商売のやり方があるから、
一概には言えませんが、
でも今のネットでの主な広告は何と言われたら
PPC広告と一部のアフィリエイトくらいしかありません。

それをいまでも新しいマーケティング手法
というものを探してる人がいるけど、
よく考えてみてください。

ネットっていうのは、
あげたらすぐ結果が出るような「効率市場」です。
その「効率市場だ」ということを多くの人が
わかっていません。


私たち中小企業は何で食べてくかというと、
非効率的なところで食べていくものなんです。


その定義がぜんぜんできてないので、
平気で効率的なところに入っていき、
多くの人が討ち死にしています。

大雑把に言ってしまうと、
多くの中小企業には、ネットは関係ないと思います。
「効率的なところ」にいくことは考えないでほしいです。


長倉:
「効率的なところ」というのは、
大資本などが圧倒的に強いということですか?



岡本さん:
効率的なところで商売なんて誰もできません。
だから日本の輸出企業は痛い目にあっています。

「円高で儲からない」というそのカラクリは、
効率的な市場にいってしまったからです。
だから大企業でさえ、やってはいけないんです。

商売とはいつでも情報差で稼いでいくものですから
非効率的なところでしか稼げないんです。


効率的なところで稼げるのは機械だけです。
まして僕らみたいな中小企業じゃ
なおさら厳しいものです。

ネットの中でも
非効率的なところはときどき出てきます。
SEOの専門家でもそういうところを
探し当てて楽しんでいる人もいるし、
それはそれでいいと思います。

でも彼らが入ってしまえば
1年もすれば効率化されてしまうわけで、
それだけ専門にやっている人なんて
波乗りみたいにやってるわけで
普通の中小企業にはまったく関係ありません。

そこでマーケティングの話にもどりますが、
マーケティング自体が
どんどん効率化していっています。


たまたま日銀が量的緩和をやった2000年代前半、
僕がお客さんにもう商売の蛇口しめた方がいいと、
東京の不動産を構えている
お客さんのところをまわっていたのが
2006年の3〜4月だったと思います。

そのときは誰も言う事を聞いてくれませんでした。
そのうちの1社は潰れちゃいましたし。

そもそも、金融の話は後づけなんですよね。
私がこうなるよって聞く人なんていません。
なった後でみんな「ああ、そうですね」という感じです。


岡本吏郎氏_2


長倉:
僕が覚えているのは、
フォレスト出版でセミナーを行ってもらったときに
株が上がるようなことをおっしゃっていて、
その通りになっていたのは記憶にあります。



岡本さん:
タイミングですね。
神田先生のピンクの本
『あなたの会社が90日で儲かる!』
あの本はすばらしいけど、
タイミングがよかったですよね。


『あなたの会社が90日で儲かる!』神田昌典・著


どんなに本が良くても
タイミングが悪いと売れないものは売れません。

クライアントに幕末の志士好きな方がいるんですが
幕末の志士が素晴らしかったから
日本は植民地にならなかったって
そのクライアントは言うんです。

でも私は地政学上、
日本の立地を考えればあきらかで
幕末の志士がバカでも
植民地にはならないという考え方です。

だからどんなにピンクの本がすごくても
悪いタイミングで出版されていたら、
全然売れなかったのではないかと思います。

特にあの本で目覚めた方々は、
ここ10年特殊な時代を過ごしてしまいました。
だから「マーケティング」という言葉を
気楽に言いますし、チラシ1枚だせば
当たるとどこかで思っています。

もちろんそういう時代もありましたが、
あれは一時のことで
それはチラシの力ではありません。

たとえば、
日本の工務店で調子の良いところは、
企業城下町を立地しているところがほとんどです。
マーケティングうんぬんの前に
立地の条件がいいんです。

だから僕が住んでいる2000人の街で
どんな「チラシ」を配ってもダメに決まっています。

しかし、それなのに
「チラシ」というものが一人歩きしてしまう。
うまくいく、いかない人は
それぞれいるのは当たり前の話なのに。

だから今、工務店の経営を考える上で大事なことは
日本の輸出産業の企業が次のモデルチェンジの
ときには日本からいなくなっている

可能性があるということを考えなければいけません。

だから工務店経営って、
今までどういうお客さんと取引していたか、
ホンダとかトヨタだったらどうしよう、
という対策をとらなければならないのです。

マーケティングよりそっちの方が大事なんです。
中小企業レベルでマーケティングのことを
考えられたのは、たまたま環境が
よかっただけなんです。

長倉さんが
「マーケティングが難しくなった」
というのは当たり前のことなんです。

マーケティングを金科玉条にする前に、
今自社がどういう構造の所に立っているかとか
その分析をする方が何倍も大事です。

これは自慢げになってしまうかもだけど、
私はそっちから考えるタイプなんです。

「神田昌典ブーム」があってから、
いろんなコンサルタントの方が出てきました。
でもその多くが消えていきました。

申し訳ないけど、消えていった方々って、
よくわからない人たちばかりでした。
マーケティングでちょっとキャッチコピーが
できればよし、みたいな人たちばかり。
今でもコンサルタントの方のメールを見ていると
おかしいメルマガってあります。

メールマーケティングがここ最近崩壊しました。

うちのシステムもよくできてるかわからないけど、
私がうちのメールシステムを組み立てるときに
スタッフに言ったのは、

「お客さんにメールがいかないようにつくりなさい」

と言いました。
そうじゃないですか?

お金がかかる場合は、なるべくお客さんに
配布されるようにしなければいけません。

だけどメールって
無料だから見境なく送ってしまいます。
フォレストさんのメールも見境なく来ますが(笑)。

見境なく送ったらどうなるか。

ゴミ箱にいきます。
いかにいかないように送るかを考えないといけません。

それは、私が今目の前にあるコップを買ったのに
また同じものを送ってくるようなものだよね。

それもなんとかニュースって書かれて
そのコップを実際に送ってくるならわかりますが、
そのコップをおすすめするメールがくるわけです。

頭おかしいとしか思えません(笑)。

でもシステムがそういうふうにできてない。
メールが無料だということにありがたがり、
無料の意味を全然考えていません。

そうすると漫然とメールマーケティングを
行ってきたところと、セグメントがちゃんと
データベースできているところと
メールマーケティングの効果が
どうなっているかなんて一目瞭然です。

それでいて、
「最近メール送っても売上が上がらない」って人ほど
マーケティングとかって言っています。


岡本吏郎氏_3


長倉:
なるほど。10年弱の付き合いの中で、
岡本さんのスタンスは変わってないですね。


岡本さん:
変えられなかっただけですけどね(笑)。
一時期のコンサルタントブームに
なってしまったことで、その人たちと
別のポジションをとってないといけなかったので。
その人たちがPPC広告をやっていたら、
僕の選択肢はひとつしかありません。

それをやらないということ。

そういう風にポジションどりをしてきているから、
やはり苦労しました。

「コンサルタントブームさえなければよかったのに」

というのはよく思っていました。
だから、やりたくても
やれなかったことがたくさんありました。

でもやらなかったからこそ、
「岡本さんは人とは違う」
って言っていただけるわけなんです。


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次回へ続く


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