こんにちは。フォレスト出版の古田です。

今日は新刊『成長ストーリーの作り方』の著者
黒石和宏さんのインタビューです。

黒石さんはスターバックスの1号店に
アルバイトとして入り、その後、
スターバックスの成長とともに
2万人のスタッフをまとめるという、
まさにスターバックスの成長を支えた人です。

スターバックス退社後は、
女性に人気の飲食店『ハレノヒ』、
バスコスメブランドとして人気の『SABON』を経営。
「成長」「ブランド作り」「経営」という面で、
とても興味深い話が聞けました。

聞き手 長倉顕太
(フォレスト出版編集部長兼マーケティング部長)

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長倉
黒石さんはハレノヒ、SABONという
2つのブランドを経営しているわけですが、
私が黒石さんの一番すごいと思うところは、
「従業員の成長を1番重視しているところ」です。
そう思うようになったきっかけを教えてください。

黒石さん











黒石
私自身がスターバックスに入ったことで
成長させてもらったという経験からです。
当時は自分で成長したと思っていましたが、
アルバイトから社員、店長と立場が変わっていく中で、
成長させてもらっていたのだと気づき、
感謝の心が出てきました。

そして、受け継いだそのバトンを、
今度は誰かに受け継がなければいけないと
思うようになったからです。

私は、そもそも人間教育はすごく大切だと思っているので、
自分が部下たちの参考書になって、
自分が持っているものはすべて渡すというスタンスでいます。

長倉
人間教育の重要性に気づいたきっかけは、
やはりスターバックスですか?

黒石
スターバックスジャパンを運営するサザビー(※)が、
そういったオープンに教える文化なのです。

聞きに行かなければもちろん何も教えてもらえないけど、
聞きにいけば
「そんなことまで!?」
ということも教えてくれます。

もちろん自分が、
先輩方の空き時間を見計らって
バトンを奪いに行かなくちゃいけないのですが。

よく「教えてくれない」なんて
愚痴をいう若い子はいますが、媚を売るわけではなく、
上手にコミュニケーションを取って、
奪いに行ってほしいですね。

結局、成長すればみんながハッピーになるんです。
部下が成長したらうれしいし、教えるほうはラクできる。
成長する部下の姿を観ていると
また自分にも成長欲が湧いてきますし。

※株式会社サザビーリーグ。
SAZABYやAfternoon teaなどのブランドで、
バッグ・アクセサリー・生活雑貨・衣料品などの
企画・販売、飲食店の運営などを行っている会社。

長倉
 黒石さんのすごいところは、アルバイトだから、
社員だから、という線引きをせずに、
たとえ週1回しかこないアルバイトであっても
社員と同じように成長させようとするところだと思いますが…

黒石
私の中には、社員とアルバイトの線引きはないです。
会社を船に例えると、私は船長で、
ミドルマネージャーがコック長、アルバイトが船を漕ぐ役目。
役割が違う皆が支えあって前に進んでいく。
船に乗っている奴は全員仲間ですから、
そこに差はありません。

長倉
私がこの本(『成長ストーリーの作り方』)の中で
面白いと思ったのは、
一般的に「歯車」とは良い言葉では使わないようですが、
黒石さんは「(会社の)歯車になれ」と言っていますよね?

適材適所に人を置いてその人たちを
そこでどう成長させるかを一番考えていますね。

黒石
会社の役割は、お客様からお金をもらって
それを分配していくことです。
その価値を船員全員で共有しなければならないし、
共有することで自分に与えられた役割に
誇りを持てるようになると思うのです。
誇りを持っていれば、歯車で何が悪いんだ?
と思います。

経営者だって船長という役割にすぎません。
会社も人も、世の中の歯車ですよ。
歯車から外れてしまって、
1人ポツンとしているよりずっといいですよ。
歯車から外れそうになっている人が、
この本の一番のターゲットですね。
      
ハレノヒsabon 



    <SABON>
 



    <ハレノヒ>

長倉
ところで、黒石さんが、スターバックスを辞めて
独立しようと思ったきっかけは何ですか?

黒石
 何回か辞めようと思ったことはありましたが、
若い頃は、「給料が安い」「休日がない」とか、
自分の欲求からそう思っていました。

当時は、与えられた役割より
自分の感覚のほうが上だったんです。

しかし、徐々に、自分の感覚を与えられた役割が
上回るようになってきて……。
ここで辞めるのは逃げだな、と思うようになりました。

そこからは、自分の感覚と役割の戦いですよね。
最後に、辞めると決めたときは、自分の中で
「やりきった」という納得感がありました。

もう1つは、私は昔から
「俺はいつか社長になるんだ」
「金持ちになるんだ」
なんて大きなことを言っていたタイプで、
その自分にウソつきたくなかった、というのもあります。

長倉
黒石さんがスターバックスでアルバイトを始めたとき、
社員はたった10名。
それが最終的に辞めるときはアルバイトを含めて
2万5000人くらいいたんですよね? 
それはものすごく貴重な経験ですよね。
そんな経験した人、あらゆる業種を見ても、
なかなかいないですよ。

そんな経験をした黒石さんがスターバックスを辞めて、
ハレノヒを始めるときに、メンバーの選定には
こだわったのではないですか?

黒石
すごくこだわりました。
自分の足りない能力を持っている人を集めました。
やはりスターバックスを意識していて、
スターバックスが飲食業に留まらず
クリエイター的要素も持っているところを
ハレノヒでも目指していたので、
「新しいことをやろう」というエネルギーを持っている人を
選びました。

そして、もう1人は、旗振り役の私の横で、
それをちゃんと構築できる人間を入れました。
彼は私より先にスターバックスを辞めた人間ですが、
渋谷ハチ公前のツタヤのスターバックスをさばくほど
オペレーション能力にたけていました。

長倉
スターバックスは、ライフスタイル、文化を売りましたよね。
私もアメリカでスターバックスを見たとき、
「こういうスタイルがあるのか」と驚き、
絶対流行ると思いました。

「喫茶店」と言っちゃえば完全に成熟産業なのに、
新しいマーケットを作ったということは、
新しいライフスタイルを作ったということですよね。

スターバックスを意識されていたということは、
やはり、ハレノヒでも「ライフスタイルの提案」を
しようと考えていたのですか?

黒石
はい。ハレノヒは
「女の子同士で鍋を食べる」
というライフスタイルの提案です。
それまでそういう文化はありませんでしたから。

女の子同士でよくイタリアンとかフレンチとか
ご飯を食べに行くじゃないですか?
でも、本当にそんなものばっかり食べたいのか? 
と思ったところが始まりです。

日本人は鍋が好きだし、
何か面白い鍋はないかなと思ったときに、
コラーゲン鍋に出会ったのです。

長倉
日本のような成熟した市場では、
飲食業に限らずライフスタイルを売りに行かなければ、
難しいということをお考えだったのですよね? 
「ライフスタイルを作る=新しいマーケットが作れる」
ということだから、そこの先駆者になれば確実に勝てる、
と考えていたわけですね。

黒石さんと話をしていてとても勉強になったのが、
ブランディングにこだわっていたところです。

表参道、西麻布など、ブランディングができている街に
ハレノヒを展開させています。そういう街は家賃が高い。
飲食業は席数で上限が決まるから
、そういったお店では利益は出にくい。
それもわかっていて、ブランド構築のために
あえてそこに出店し、最後に飛び道具で
ヒット商品のカステラを生んだところが、すごい!

ふつうの人なら、表参道に店出せば
売れそうだな〜とか思って出店するけど、
実際家賃が高すぎて飲食店で儲けるのは
かなり不可能に近い。

事実、路面の店なんかは、
どんどん入れ替わっていますもんね。
そのあたりの感覚はどうやって身につけたのですか?

黒石
それもスターバックス時代ですよ。

「儲けるお店」
「人を育てるお店」
「ブランドを発信するお店」

とポートフォリオを組んで、
予算をどう割り振るかを考えていましたから。

ハレノヒも同じです。
2年目で赤字になるのはわかっていたけど
西麻布に出店しました。
正直、中野や吉祥寺なんかに出したかったですよ(笑)。

でも、中野に出してしまったら、そこで終わってしまう。
まずは名前を知ってもらうことで、
あとでできることがいっぱいになる。

ブランドって、人がそのブランドに感じる価値。
売れないと皆それを下げますが、
それで人が寄ってくるのは当然。
利益は出やすくなるけど、それじゃ意味がない。

長倉
知名度が上がってブランドを構築することがまず先
だ、
ということですね。

黒石
そうすることでやれることが増えてきます。
そうしなければ、利益は上がってもやれることがなくなります。
ブランディングは、常に打ち手を多くもっておくためなのです。

長倉
それでは次に、まったく異業種のSABONを
始めたきっかけは何だったのでしょう?

黒石
私は、小売業に関しての製品の違いは
あまり感じていません。
SABONにニューヨークで出会ったときに感じた直感です。
スターバックスに出会ったときと近い衝撃はありました。
お店の中に、ウォータースタンドがあって、
そこでお客様と店員が1つの商品を使って
喋っているというシーンが好きなんです。

商品は飽きられてしまうけど、シーンは残る。
これはいける! と思いました。

長倉
そうですね。
どちらも女性をターゲットというのは
何か意味があるのでしょうか?

黒石
私は男性なので、男性のことはわかっていますが、
女性に関してはわからないことばかり。
常に探究心を持っていなければならないから、
これも自分の成長につながると思ったのです。

長倉
取材の中で、サザビーを意識していると言っていましたが、
やはりサザビーから受けた影響は強いですか?

黒石
もちろん。
ただ、昔は、「アメリカの商品です」と言えば、
皆が群がってきていたけど、
今は情報があふれている時代。
消費者がすでに知識や情報を持っている時代です。
そこに提案をするのは難しい。
ただアメリカの商品だと言っても売れません。
バックストーリーが必要な時代です。

だから、ストーリーを考えるために、
最近は漫画の「ワンピース」を読んでいますよ(笑)。
面白いとはあまり思わないけど、
何か学ぶことがあるのではないかと。

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いかがだったでしょうか。

続きは明日。
明日は、「どうやって成長するのか」
「成長するためにはどうやっていけばいいか」
について聞いていきます。
 
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